総合評価2: Lover Enshrined: Black Dagger Brotherhood #6

2015年1月25日

Lover Enshrined: Black Dagger Brotherhood #6フュアリー(Phury)は、同じ騎士団のメンバー、ヴィシャス(Vishous)に任命されていた、プライメイル(Primale:巫女達への種付け役)のポジションを彼の変わりに引き受けた。巫女40人の中から選ばれた、最初の相手、ファースト・メイト(First Mate: 第一夫人)は、美しいコーミア(Cormia)。しかし、2人は、結ばれることなく、すでに5か月が過ぎようとしていた。

著:J.R. Ward

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Black Dagger Brotherhoodシリーズ、6部目。

あらすじでは、ツラツラと、ヒーローのヒロインの事書いてますが、実際は、この本ロマンスじゃないです。Kindleで560 ページもあるストーリのロマンスのしめる割合は、2~3割程度。前回の5部もロマンスの部分が少ないと感じたけど、この本はもっと少なくなってる。

そりゃね、シリーズの始めの方の部は、登場人もシンプルだし、ドラマの走りだしで、ロマンスにかなり焦点を当てられたけど、新たな登場人物も加わり、その分ドラマも増えたとなると、ストーリーは末広がりに膨れてくわけで、ロマンスばかりに焦点を当ててたら、話が前に進まないのも理解できる。Black Dagger Brotherhoodシリーズの前半が、6部までだとすると、1部~6部の間に起こったロマンス以外のドラマは、どこかで帳尻合わせないと、次の後半に話が進まないわけで、この6部は特に帳尻合わせが謙虚だったようにも思える。

Wet Rushは、ロマンス本としてこのシリーズを読んでいるので、少し残念だったのは確か。

フュアリーの双子の兄、ザディスト(Zsadist)は生まれたばかりの頃に、誘拐されその後フュアリーに救い出されるまで悲運な運命をたどっていたが、同じように、フュアリーもザディストに再会するまで悲運だった。彼の両親は、誘拐されたザディストを悲しみ、当初父は、ザディストの行方を捜していたが、徐々に酒に溺れるようになり、母は誘拐が発端となり、寝込がちとなり、瓜二つのフュアリーを見てザディストを思い出し悲しみを露わにし、フュアリーと目を合わせることもなく、フュアリーは、育児放棄されたままトランジション(Transition: ヴァンパイアに変化すること)を迎える。幼い頃の孤独感で、育児放棄の原因は自分にあり、人として不完全だというトラウマが養われてしまった。その後、フュアリーはザディストの居場所を見つけ出し彼を救出するのだが、救出後も彼の心の傷までは、救い出すことが出来ずにいた。

一方、ザディストはベラ(Bella)と結ばれ、ベラはザディストの子供を妊娠するのだが、最近は、その事もフュアリーの心配ごととなっていった。

そして、コーミアの存在。初めてフュアリーがコーミアに合ったのは、プライメイルの儀式当日。コーミアは過去に男性を見たことがなく、フュアリーにひどく怯えていた。フュアリーはコーミアをブラザーズの自宅に連れて帰るのだが、どしていいのか分からず、時間だけが過ぎていく。

フュアリーは、子供の頃から感じていた中途半端な自分に思い悩み、麻薬の頻度も日に日に増し、中毒になっていった。そんなフュアリーを見るに見かねた、ヴァンパイアの王ラス(Wrath)は、フュアリーを騎士団から外す事を決意する。その事は、一層フュアリーのネガティブな気持ちに拍車をかけ、自殺までも考えるようになっていた。

思うに・・・
フュアリーもザディストもネガティブっぷりは似てるな。
ただ、決定的に違うのは、ザディストは暴力的にストレスを外に発散するタイプ。一方フュアリーは、内に籠ってストレスを草で発散して、ウジウジするタイプ。

ザディストの場合、ベラが排卵期(Needing)を迎えてしまったので、半ば強制的に結ばれた所もあるが、フュアリーの場合、決定的な事が何も起こらず、コーミアとの関係も平行線のまま。当初フュアリーは、ベラに思いを寄せていたが、だんだんコーミアの事が気なりだしていた。一方コーミアも最初はフュアリーを恐れていたが、5か月彼とブラザーズの自宅で生活を共にしていくうちに、彼に魅力を感じていた。しかし、大きな進展もないまま時だけが流れ・・・。

とにかく、フュアリーに関しては、ストーリーの最後までグダグダ感が延々続きます。最終的にザディストの助けもあり、やっと、草から足を洗う決意をするのだが、最後の最後まで他力本願なフュアリーに魅力を感じることが出来なった。

そんな、グダグダ、ウジウジのロマンスの裏では、騎士団候補生だったラッシュ(Lash)がオメガの息子だったという事実が発覚し、レッサーとなったラッシュは、ヴァンパイア狩りで大きな成果をあげ、明らかに人手不足の騎士団は、同じく騎士団候補生のジョン(Johe)、クイン(Qhuinn)、ブレイロック(Blaylock)も、レッサーの勢いを抑える役を担うことになる。

また、ジョンが思いを寄せる女性の出現や、クインとブレイロックのBLの予感。はたまは、次の7部でヒーローとなるベラの兄で、クラブ・ゼロサムのオーナー、リヴェンジ(Rehvenge)の新たな一面。行方不明となっていた、騎士団の1人トーメント(Tohrment)の発見などなど、ロマンス以外を楽しむ心構えで読めば、面白いが、ロマンスを期待して読むと、拍子抜けする内容でした。

 

(後日訂正 2015年1月31日)
ふと、考えてみたのだが…ラスが、フュアリーを騎士団から外す決定をしたのは、フュアリーがジャンキーになっただけではない。もちろんジャンキーも一つの理由でもあるが、元々、プライメイルは、騎士団から退くのが決まりだし、この頃のフュアリーは、自暴自棄で、レッサーを不必要に拷問のように殺害したり、自らをレッサーの攻撃を受け怪我するよに仕向けたりと、滅茶苦茶だった。そんなフュアリーを心配するザディストや他のブラザーズ、ラスも終に、フュアリーの自暴自棄をリセットする意味も含め、騎士団から外す決断をする。というのが、本当の理由。↑のレビューは「ジャンキー=騎士団から外す」と極端な表現だったので、訂正します!

 


日本語版ブラック・ダガー・ブラザーフッドシリーズ / 訳:安原 和見

     
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