総合評価5: Third Debt: Indebted #4

2016年7月11日

Fourth Debt: Indebted #5

ニラ・ウィバァー(Nila Weaver)は兄の助けにより、ホーク家から奇跡的に解放された。しかし彼女の本心はあれほど望んだ解放を今はもう嬉しく思っていなかった。ジェスロ・ホーク(Jethro Hawk)の元に戻り彼を助けたい。そんな思いから殺される運命と知りながら、ホーク家に戻るニラ。愛を交わしたジェスロと一緒にホーク家にたち向かう決意でジェスロの元に戻るニラだった。

著:Pepper Winters

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Indebtedシリーズ4部目でございます。あ、ちなみにこのシリーズ長いのよ。全部で6部+短編2冊のロングシリーズです。Pepper Winters特有のダークロマンスだけじゃない、家系対立を軸に執念や陰謀など人間のダークな部分をとことん書き上げた、懇親の長編シリーズです。

だからねぇ面白いのよぉ〜。人の感情をたっぷり書くPepper Winterだからこそ登場人物の思いが深く掘り下げられていて、ロマンスも含むヒューマンドラマっていう感じ。

そしてこの4部も前評判通り、裏切り無しで面白かった。

話が山あり谷ありを猛スピードで進むローラーコースターライド。心臓バクバクで、睡眠時間を削って読み続けたは。

この本は、もちろんロマンスもあるが、どちらかというとホーク家の渦巻く陰謀が明るみになる話。

ジェスロの父は長い長い歴史を受け継ぐホーク家の家主として、カタギも闇も世界中にその名をはせるダイヤモンドビジネスを成功させ、巨万の富を抱えていた。ホーク家のしきたりとして長男が30歳を迎えた時、財産をすべて息子に相続せる決まりになっていたが、シェスロの父はその権力を息子ジェスロに受け継がせる事を本心は拒んでいる。そこでジェスロを操り人形のように育てる事に徹し、虐待と強要を繰り返していた。大人になり父より体力が勝るようになったジェスロは虐待こそ無くなったものの、父から事ある事に命を脅かされる毎日を送っていた。

ジェスロは子供の頃から孤独と恐怖を抱え大人になり無駄と分かっていながらも、いつか父に認められたい。愛されたい。そんな願望を捨てきれずにいた。

29歳に成長したジェスロは父から最後のテスト、ウィバァー家の長女を監禁し5回の虐待により最後は彼女を殺害するという、ホーク家の長き歴史的なしきたりを強要させられる。成功させなければ、30歳の遺産相続はないと脅して。しかし、そこに誤算が生じる。ジェスロはウィバァー家長女ニラを愛してしまう。相続する遺産を放棄してでも彼女を助けようとするジェスロ、父は、今度はジェスロが大切に思う人達(ジェスロの弟や妹)の命を脅してジェスロにニラへの虐待を強制する。

ジェスロ自身、父に認められたいという子供の頃からの願望、ニラへの否定できない思い、弟や妹を父から守る責任感など、相対する思いが彼の中に渦を巻き、八方塞りな状況に思い悩んでいた。

何ツゥか、この父VS息子対決。どっかに穴ないんか? と読みながら粗探ししちゃうんだけど、Pepper Wintersは厳密にプロットを練り上げていて穴がない。父の陰謀を無視できない設定がちゃんとあって、単純にすべてを投げ捨ててジェスロとニラ駆け落ちでもすればいいじゃんと思ってしまうのだが、そうはいかない理由があるかなり計算されたストーリー。

父VS息子の仁義なき戦いですな。

ニラがホーク家に戻った当初ジェスロは、父の陰謀に巻きこれて、一旦は父側に戻ってしまった。それ以前も色々紆余曲折あって、彼は、父側、ニラ側をフラフラし、困惑していた。しかしついにこの本ですべてをニラに告白し、彼女への愛を認めて、彼女も弟妹も守る、そして父を殺害する決意を固める。

まぁジェスロの胸熱なことつったら、父の愛を望みながらもそれを受ける事がない孤独な少年が大人になって、一見「なよっチく」見えるジェスロだけど、決してそんな事はなくて、とっても熱く、激しく、アルファ満載のロマファン好みの男に仕上げてるのも、Pepper Wintersの技に高評価。

“Christ,” he breathed, his voice completely undone. “What have I become?”
He fell.
His knees gave out.
He slid down the wall like a melting glacier.
The moment he hit the floor, his knees came up caging his body, barricading him from the pain he couldn’t handle. His arms wrapped around them, curling into himself, pressing his forehead onto his legs. Hiding.

I stood there unable to move.

“…I fucking love you…”

しかし、そんなジェスロの決意が父にバレて、ジェスロは父に殺害されてしまう。思わず「うっそぉぉ〜〜‼︎」とびっくらこいたけど、きっとジェスロは生きてるはず。だって、まだ後2冊+0.5冊ストーリー続くし。だからこの後は、父と息子の対決が色濃くなるんじゃないかと。

確かに全体的に見るとロマンスが少ないので、Goodreadsでの読者の評価も割れてる所もあるが、私はこのハラハラドキドキな人間模様どえらく好み。

とにかく読みがいのあるストーリーに胸張って5スターです。

胸熱度
濡れ度
泣き度
総合評価

2 Comments

  • Mayumi 2016年7月12日 at 4:54 AM

    このシリーズ、読みた過ぎます( ;´Д`)
    wetrushさんの感想読んでは毎回心動かされる。
    しかし、読めない(>__<)どーしたらいんですか!!wetrushさん!!泣

    • Wet Rush 2016年7月12日 at 12:34 PM

      Mayumiさん、コメントありがとうございます&う〜んどうしたらいいだろぉ…(T ^ T) 月並みだけど、なんとか頑張って皆で盛り上げて訳出版してもらうように働きかけるとか…。でも最近私考えてるのがあって、まぁ突拍子もな事なんですけど、今すでに人工知能とか目覚ましく発展してるから、近い将来翻訳機能も絶対向上するだろうと。kindleもクリック一発でお好みの言語に全文自動変換とか絶対できるようになると思う。何年先はかわからんけど、携帯もネットも一般的に普及して無かった時代に生まれた私は、今の発展ってすごい訳で、近い将来そんな機能が出る事を夢見たい(なんっつて〜^ – ^)

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