アレイナ(Alayna Wither)とハドソン(Hudson Pierce)の2人の関係を邪魔する落とし穴、誤解などお互いを思う気持ちを揺るがす出来事に振り回された2人だが、2人はそんな落とし穴や誤解を克服して、関係をより深めていった。そして2人はお互いの関係をより強い物にするのために、嘘や偽りを無くし相手に心を開く事を約束した。
著: Laurelin Paige
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Fixedシリーズの最終部。2部ではハドソンを信用しきれず、アレイナの弱さが露呈していましたが、ハドソンに偽りなく心を開く事で、アレイナは成長していきます。しかしハドソンは女性を落し入れるゲームをまるでスポーツのように、巧みな口先で楽しんで来た過去と、そんな彼を形成した幼年期の体験から、完全にアレイナに心を開くことが出来ずにいました。
そして、ストーリーが進むにつれて、やっとアレイナを愛していると認めるハドソン。
“You’re the first person I’ve ever loved, Alayna. And I know you’ll be the last.”
“You belong to me, precious. You belong with me. I won’t let anything come between us. I won’t let anything hurt you.”
しかしそれでもなお、彼にはアレイナに知られたくない秘密を隠していました。
この秘密、ストーリーの終盤、衝撃的な展開となります。2部では、読者の理解力をアレイナより先に進める事で、アレイナのPOVが時に間違っていると読者に認識させます。しかし3部後半ではアレイナが導き出した結論が正い事が分かり、推理小説の最後の展開のようなどんでん返しに、読者は衝撃を覚えます。それは、2人の関係を根本から否定してしまうほど。
やっとハドソンも偽りなく心をアレイナに開く大切さを学んでいくのでした。
Laurelin Paigeの技アリのストーリー構成と、文章力。気が付いたら読者がLaurelin Paigeの作り上げた心理ゲームに取り込まれいるような感覚にさせる本です。
しかし、3部になって急にストーリーのスピードが落ちて、少し退屈感もありました。エロも1部・2部で読者をお腹いっぱいにさせるので、少し胸焼け状態です。
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