真夜中の男: Midnight (1)

インテリアデザイナーのスザンヌは、祖父から受けついだ古いビルを改造し、自分のオフィス兼住居としていた。ビルの別のスペースを借りたいをスザンヌの前に現れた、大きな体に高圧的な雰囲気を醸し出す、魅力的且つ危険な男性、ジョン。彼は元Navy sealの中佐で、退役後セキュリティー会社を成功させたCEOだった。
著:リサ・マリー・ライス (訳 上中 京)
- 胸熱度 60%
- 濡れ度 80%
- 泣き度 20%
- 総合評価 50%
Black Dagger Brotherhoodシリーズ読書中からの気晴らし第4弾(再読)。
その昔、初めてこの本を読んだ当時は、エロさにかなりドキドキしたのを記憶していたが、再読してみて、今じゃぁ、私、完全に感覚マヒしてるねぇ~と実感。いつの間にかこのくらい、普通になってしまった(爆)。
スザンヌは、初めてジョンを見た時は、あまりにも危険な雰囲気に「この男に近づいたらヤバい」と恐怖心を感じながらも、彼に見つめられると体が凍り付いてしまい、どうする事もできない。一方ジョンは、美しいスザンヌを一目見た時から、ヤリたい衝動を抑えきれない。
2人のセックスに対する欲求を、ジョン:食べる側、スザンヌ:食べられる側とすると、「食うか食われるか」の緊張感がピーンと張りつめる冒頭、読者をジリジリ攻める感じでなんともよろしいです。で、その張りつめた緊張感がひとたび弾けてしまえば、「今すぐヤラなきゃ、頭がおかしくなる」ほどの超緊急事態となり、切羽詰った感炸裂のエロが、文脈から激しく伝わってくる。
スザンヌは、身に覚えのない事件に巻き込まれ、原因が分からずまま、元Navy sealの言わば戦闘のプロに守られ、2人一時山小屋に身を隠す。その間に、2人は関係を深めるのだが、ジョンは、長い間、軍という張りつめた世界に身を置いてきた事で、安らぎというものに、無頓着だった。一方スザンヌは、自分の殻から飛びたすような事をせず、無難を好む傾向にあった。
しかし、山小屋で時間を共にする過程で、スザンヌは自分の殻をいとも簡単に壊してくれるジョンのような男性こそが必要だと気づき、ジョンもまた、スザンヌと一緒にいる事で、安らぎを経験してく。
ストーリーの終盤、事件の真相が明らかになり、2人は別れを覚悟する最後の時間、お互いの涙・苦痛・苦悩が渦まず中、激しく体を重ね、スザンヌの一言に、Wet Rush胸がキューンと締め付けられた。
「ピルを飲んでいたのが、残念だわ。今この場で妊娠できるなら、何でする。そうすれば一生、あなたの子供とは一緒にいられるんですもの」ジョンの瞳が、かっと燃え上げり、スザンヌの体の中でペニスがいっそう大きく太くなるのがわかった。
ジョンと今後一緒にいることが出来ないなら、せめて彼の子供を妊娠し、育てる事で、この先の人生乗り越えられるかもしれない。そんな、スザンヌの儚い思いが、痛々しく伝わってくる。
ところで、最初にこの本を読んだ当時は、気づかなかったのだが、今回再読してみて、ちょっと、日本語訳に??という所がいくつかあった。
ジョンとスザンヌが初めて会う時、ジョンはその日の自分の服装を、「事務屋のスーツ」と例えるのだが、「事務屋のスーツ」ってなに? 「青山のスーツ」じゃないことは確かだなww。”Administration suit” のこと? それなら、ビジネススーツと訳せばいいのに。
また、ジョンは、激し~いセックス好きの絶倫なのだが、いきなり激しくスザンヌを責めるのではなく、自制心を駆使して、彼女を労わろうとする(毎回失敗に終わるがww)。で、最初に彼女をイカせた後、「これから、きつのいをしてやるからな」。という。「きついの」ってなに? “From now on I’m going to be hard” か ”From now on I give you hard”とか? もし原文が”Hard”だったら、普通に「ハード」と訳せばいいじゃんと思ってしまった。
「事務屋のスーツ」も「きついの」も、意味は通じるよ、でも、無理やり日本語にせんでも、そのままカタカナ英語で十分通じるのに・・・と、翻訳家の苦労を完全無視した、上から目線の疑問を勝手にぶちかましてみた(この真相は、原書読んでみないとわからないが)。
さて、この「真夜中シリーズ」他にもあるんですよね。まだ読んでいないで、いつか読みたいと思います!!
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