Beg For Mercy: Mercy (3)

彼の心の闇は私が救う。そう心に誓ったメルシー(Mercy)は自分を拒絶するシャーデー(”Sade” Johathon Lee Ashcroft)を諦める事なく、時に身の危険を感じる事があっても、愛と性の関連性をシャーデーに教えとくメルシーだった。
- 胸熱度 100%
- 濡れ度 100%
- 泣き度 80%
- 総合評価 40%
ダーク・エロチカ・ロマンス Mercy3部目でございます。
前回の2部は心理描写とても良くて、ヒーローが超胸熱でしたが、今回もまぁ、良かったかな(あくまでも「まぁ」ね)。
前回は戸惑いながらも、ヒロインメルシーへの愛を認めるシャーデーのヒーロー像が刹那さ満載だったのに対し、今回も同じく刹那いは刹那いんだけど、ちょっとヒーローのシャーデーに空回り感があったのが残念。
シャーデーがメルシーを思う気持ちが愛いだと確信すると、自分は彼女にふさわしくないのではないかと不安に襲われ、自からメルシーと距離を置こうとする。
でたでた。ロマンス定番ひねくれヒーローお約束「自分はヒロインにふさわくないから彼女と別れよう」ロジック。
今回のヒーローも同じくわざとヒロインに冷たい態度をとる。
でもヒロインは諦めない。むしろ、ヒーローが抱える問題を解決しようと、彼にカウンセリングを持ちかけるヒロイン。
シャーデーはサドマゾヒストで彼の性欲は痛みや暴力に直結している。だから愛や癒やしで欲情しない。もちろんシャーデーはメルシーを労るつもりでセックスを始めるが、最中あるスイッチが入ると暴力的に変貌しメルシーを痛めつけてしまう。メルシーはセックスは本来「愛を交わす」行為であり、威圧的であったり恐怖を与えるものではない。とカウンセリングと称して、シャーデーにMake Loveを教えとく。
「愛のレッスン」でございますね〜。
この「愛のレッスン」どちらかと言うと、メルシーがDomeになって、Subのシャーデーに快楽与えまくりつつ、労り倒すそんな内容。このエロシーン自体は、しっとり色気があって良かったんだけど、なぜカウンセリングという設定にしたのか、シャーデーがSubなのかとかが詳しい説明なしに「そういうモノ」ありきで話が進み、唐突だった。
それに、ヒーロー&ヒロイン以外の登場人物の背景とか、ロマンス以外のストーリーのプロットも話の背景説明が少な過ぎて読んでて疑問だらけ。
ここにレビューを載せる時は、どこがどう面白かったのか、ロマンス以外も書き留めたいと思うけど、このシリーズで言うとプロットの事実は理解できても、背景説明が無いままで読んでて消化出来ず、感想も湧いてこない。だから「こんな事があったよ」とネタバレしか出来ない。
やっぱり男性がロマンスを書く(女性が好む)のは難しいにかな。どうも唐突感があったり、話の展開が極端なんだな。話が直線的で、荒さが目立つストーリー展開。きっとアクションとかサスペンスなら、この書き方はスピード感となって面白いのかもしれないけど、ロマンスは、心理描写が本の良し悪しを決める大きなポイントになるから、前方方位、裏も表もひっくるめてグッル〜っと観察しまくった、穴のない書き方がいい。
それにダークロマンスと言う割りには、大した事ないし。
私の感覚が麻痺してるのか…でも、ペッパー・ウィンターズやCJ ロバーツとつい比べてしまうから、そこも物足りなかったよ。
という事で、Goodreadsでは高評価だけど、私にはちょっと不完全燃焼な本でした。
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