Bossman

リーシー(Reese Annesley)はママの話しかしない退屈な男との食事デートにウンザリしてトイレに逃げ込んだ。親友に嘘の緊急事態をでっち上げ、この退屈なデートから抜け出させて欲しいと電話をしていた所を、驚くほど魅力的な男性チェイス(Chase Parker)に盗み聞きされる。チェイスはリーシーのコソクな手段を避難しながらも、見ず知らずのリーシーの幼馴染を装い退屈なデートを助けてくれた。その後もチェイスの事が忘れられないリーシーは、ひょんな事から再会を果たす。リーシーが求職中だと知ったチェイスは、自身が社長を務める会社のマーケティング職を彼女に紹介し、チェイスとリーシーは同じ職場で、上司と部下という関係になるのだが…。
- 胸熱度 100%
- 濡れ度 80%
- 泣き度 40%
- 総合評価 80%
出版する本それぞれ割りと評判が良い、ビー・キーランド。今回始めて読んでみた。
評判が良いのも納得。面白かった〜。
第一印象は、とにかくバランスが良くてキャッチー。
ストーリーの読み始めって、波に乗るまで時間がかかる場合もあるけど、この本は、最初の数ページですぐペースを掴める。ラブコメ特有の軽いタッチで、気がついたらグイグイ引き込まれてた。
ニューヨークを舞台に都会の若い男女、今時感満載で、ヒーローがボケ、ヒロインがツッコミ担当の、漫才そのもの、爆笑連発。
ヒーローのチェイスは、その辺の軽い兄ちゃん丸出しの程よいアルファっぷりと若干上から目線の傲慢男。でもサイエンスに長けコスメ商品の開発を手がけた秀才、ビジネスでも成功した会社社長。おまけにイケメン。ヒロインのリーシーは、仕事が出来て美人で度胸もあって、でも少しおっちょこちょいで、無鉄砲。
ラブコメとしての、キャッチーな掴みは、申し分ないヒーローとヒロイン。
チェイスは一生懸命リーシーをものにしようと、アタックかけるのだが、リーシーは前職での職場恋愛の失敗に、もう二度と職場恋愛をしないと決めていて、なかなかナビカない。この駆け引きも面白かった。
本心は、チェイスにドはまりのリーシーだけど、気のない素振りを一生懸命装って、職場恋愛のドキドキ感が、なんか可愛いような微笑ましいような、若干羨ましいような(苦笑)。
と、このままラブコメ路線で最後まで話が進むと思いきや、ストーリーの後半は、刹那いのよぉ。
実は、チェイスは7年前に婚約者を暴行事件で亡くしていて、今も影を背負ってる。7年もの歳月が経過してようやく前に進めると思える女性リーシーに出会ったものの、今になって死亡した婚約者の暴行犯が捕まり、その事件の全貌が明るみになった事で、7年前のどん底状態に戻ってしまう。
リーシーを一旦は諦めちゃうチェイスだけど、7年前の後悔をリーシーに重ねたりして、この当たりは、も〜〜うチェイスが健気で、健気で、そっと抱きしめてあげたくなるような、母性本能くすぐりまくり。
爆笑連発のキャッチーなラブコメにエロいアルファヒーローと思いきや、刹那くて健気で、ホロリ涙ありのこのヒーローに惚れない女子はいないだと思わせる、程よいバランス感。
ヒロインも魅力ある女性だったけど、この本は完全にヒーローを楽しむための本といった感じで、大満足でした。
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