愛とぬくもりにつつまれて: Colters’ Legacy #2

セス・コルターはコロラド州デンバーで警察官をしていた。ある日ホームレスに無料で食事を配るボランティアに参加した所、1人寂しく食事をする謎めいた女性に釘付けとなる。どうしてもほっておくことが出来なかったセスは、彼女を自宅に連れて帰り、彼女がリリーという名で訳あって、ホームレスを続けている事を知る。一瞬で彼女の魅力に虜になるセス。しかし、リリーを目にして虜になったのは、セスだけではなかった。弟のマイケルとディロンも同じ気持ちをいだく。父達と同じコルター家の遺伝子は引き継がれていった。
著:マヤ・バンクス(訳:鈴木 涼)
- 胸熱度 10%
- 濡れ度 60%
- 泣き度 20%
- 総合評価 20%
4Pコルターシリーズ2部目。
いやぁ〜ツッコミどころ満載やぁ〜! どっから行こうかね。
まずさぁ、前回の1部から30年後の話なの。前作のヒーロー&ヒロインの子供達が成長して30年たった話。たしか前作で携帯電話やらPC、インターネットが話で出てきたけど、30年前(この本原書出版は2010年)つまり1980年に携帯もPCも存在しないやんけ。初めて米国で携帯が販売されたのが、1984年頃。しかも私の記憶が正しければ、このくだり、ヒーローアダムが、「携帯電話をポケットから取り出し〜〜」。
あの…その当時の携帯電話ポケットに入りませんから:汗。
しかも明らかにコロラド州の田舎には、電波飛んでないだろと。
それに、PC、インターネットが一般に普及したのは、もっともっとずっと後よ。
コンテンポラリーな話である以上、細かいディテールには拘ってほしいなと。明らかに、最初は1部完結で出版した(原書出版2006年)けど、2部を出版するにあたり、無理やり1部を30年前の話に「こじつけた」よう。
なぜなら、1人の女性を3人の男性が愛する理由を「遺伝子」設定にしかたら。
なぜに遺伝子?
父達が1人の女性を愛したように、自分達息子3人も1人の女性を愛する。なぜならそれがコルター家の「遺伝子」だから。
おいおい、そんな「遺伝子」ないし。
こういう非現実的な話に理由なんていらないよ。無理やり1部の設定を30年前に戻して、息子達も同じ道を辿るとか理由をこじつけるのではなく、他の誰か全く違う3兄弟が1人の女性に恋に落ちる。以上(言い訳、弁解、こじつけ一切ナシ)。でよかったんじゃない?
それに、マヤ・バンクス、ホームレス設定好きね。確か「史上最悪の一目惚れ」でもヒロイン、ホームレスだったよね。
無力、過去、心の傷、保護、癒やしなんかを表現するのに、ヒロインをホームレスにした方が簡単なのは分かるけど、これまた現実ありえないでしょ。「ホームレスを舐めるなよ!」と言いたい。
もし本当に3年も女1人が路上生活してたら、現実は薬漬けにされて、ストリートでピンプに売春を強要されるか。挙句の果てに性病、エイズに感染するか。つうか、デンバーの冬は厳しいので、路上生活無理。そんな人を救うために保護施設なんかもあるし、低所得者向けの住宅や、生活保護もある。
なんかさ、マヤ・バンクスホームレスも美化してて、読んでて引いた。
ヒロインがホームレスになった理由は、不覚にもホロっとさせられたが、だからって3年もホームレスするヒロインは私が嫌だ。それにストーリー全体からすると、ヒロイン結構まともだし、ホームレスまで落ちる人格じゃないようにも思う。ここ矛盾。
全体的に、ホントに「夢見る夢子な、乙女の小説」で、シラケルばかり。
1部と同じく、「一目惚れ」「運命」で片付けて、心理描写がとても乏しいし。
う〜んやっぱり、結論マヤ・バンクスs苦手です。
シリーズ次の3、4部にあたる「永遠の愛につつまれて」実は、積んでる。
でも読まんでもいいかな。他に読みたい本は無限にあるし。いつか死ぬまでに読みます。
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