エントワインド・ウィズ・ユー (3)

エヴァ(Eva Tramell)の辛い悲しい過去を清算すべく、ギデオン(Gideon Cross)が2人の未来の為にとった行動は、衝撃的だった。そんな矢先、エヴァの元彼の出現、マスコミの嫌がらせ、ギデオンの元婚約者の自殺未遂など、強い絆で結ばれている2人への障害は後をたたない。それでも2人は希望も見つけ幸せを掴もうとするのだが。
- 胸熱度 30%
- 濡れ度 60%
- 泣き度 40%
- 総合評価 47%
この本は、好きと残念な気持ちが入り混じってなんとも複雑な思いにかられる。ストーリー自体は悪くないし、相変わらず二人のセックスは激しく熱いのだが・・・。当初3部作の予定だったこのクロスファイヤシリーズは、ベストセラーとなり、5部作へと拡充された模様。また、アメリカでのTVドラマ化の話も持ち上がり、「大人の事情!?」で肝心のストーリーは残念な方向へ向いてしまったと思う。ストーリーを引き延ばさなければならない事情は理解するが・・・5部は長すぎ!! 3部で十分と思うのは私だけだろうか。
ドラマや事件、セックスがバランスよく配置されていた1部・2部だが、この3部になっていきなり間延びしてしまった。
描写に定評のあるシルヴィア・デイは、読者が退屈しないように、さまざまなドラマを交えている事は、ファンとしては評価するが・・・。
無名のロックバンドのボーカルだったエヴァの元彼がロックスターとなってエヴァの前に現れ、アルファ男特有の色気で、エヴァを挑発したり、親友でルームメイトのケアリ(Cray)の彼と彼女の3角関係や、ギデオンの元婚約者の自殺未遂。これらすべての出来事が、次回へ繰り越されてしまった。そしてもっともストレスを感じたのは、エヴァとギデオンの関係。なんとも中途半端・・・。
唯一心打たれたのは、エヴァの過去を清算するためにギデオンがとった行動は、衝撃的で、あらためてエヴァをそんなに愛していたのかと、再認識させられ、胸がしめるけられる。
シルヴィア・デイのウェブサイトによると、4部の発売は、2014年5月中頃との事。まだまだ先。4部と5部の内容は、エヴァとギデオンそれぞれの抱えてる問題(トラウマ)と家族との関係も修復されてるようである。
最後に、結局の所、ストーリーの結末が4部、5部に持ち越されてしまった、フラストレーションが評価に反映される、なんとも単純な自分を苦笑しつつ。
日本語版クロスファイヤシリーズ / 訳:中谷ハルナ(Amazon Japan)
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