Final Debt: Indebted (6)

2016年8月4日 | BDSM, 洋書, 総合評価 4, 胸熱本 | コメント0件

Final Debt: Indebted (6)

600年間脈々と受け継がれて来たホーク家によるウィバァー家への悲劇。7人目の生贄ウィバァー家の長女ニラ・ウィバァー(Nila Weaver)は最後の負債回収儀式、死に向けて追いつめられていった。ホーク家の長男ジェスロ・ホーク(Jethro Hawk)はこの馬鹿げた悲劇に終止符を打つべく翻弄するが、行く手には多くの憎悪や脅迫が溢れていた。

  • 胸熱度 100% 100%
  • 濡れ度 30% 30%
  • 泣き度 50% 50%
  • 総合評価 80% 80%

いよいよ最終部、Indebtedシリーズ6部目。

Wet Rushは常々誰にも何処にも影響を受けず(もちろん作家、出版社にも)読んだ本の感想を好き勝手にぶち撒けたいと思っておりまして、このサイトにスポンサーを付けたり、本を提供してもらったりしないポリシーをとってるんですが、それなのに、このシリーズに関しては、作者ペッパー・ウィンターズの回し者さながらに、面白い、面白いと豪語しまくってて、「本当にぃ〜? どこがそんなに〜?」と自問自答を繰り返します。

だから、ちょっと文句も付けてみようかなと。

「話長いよ:汗」

さすがに一組のカップルで長編6部は長い。でも、本当に文句付けつるとしたらソレくらいしかない。

心理描写を多彩なボキャブラリーで書くペッパー・ウィンターズのスタイルWet Rush的にはとっても好みなのだが、この本に関して言うと最終部=ストーリーがすべて解決に向かう。っていう期待感から「もうお願いだかヒーローとヒロインを幸せにしてあげて」って思うわけでしょ、それがさらに酷い。最後の最後まで試練続きで、早く完読したい、でも、激しいストーリーへの悶々とした思いを整理するのに読んでは休憩してを繰り返し、なかなか読み終わらなかった。

ニラが父と三男から拷問を受けていると知ったジェスロは傷も癒えぬまま入院中の病院を抜け出し、ニラを救い出そうと彼女の元に戻り再会する2人、しかし再会もつかの間、今度はニラは父と三男に連れさられてしまう。そしてジェスロは再びニラを助けるべく彼女を追い。

この当たりは、2人再会からのこれでやっとジェスロとニラは幸せに〜と思ったら、ドンデン返し。さらに厳しい制裁と拷問。「お願いだからもう止めて〜〜ジェスロとニラその行動はダメダメまた罠にハマる〜〜」を繰り返し、読んでてキリキリ感全開。更なる仕打ちがエンドレスで襲いかかって、「ダイハードかよ」と、ジェスロがジョン・マクレーンに見えてきた(笑)

そんな中、ニラは暴行レイプを仕掛けてきた三男と、ホース家の悪の根源、ジェスロの祖母を殺害する。この2つシーンか・な・り、インテンス。

誘拐以前の初心でイノセントな少女が数々の辛い仕打ちを受けて、強い女に成長した事とか、彼女の信念や覚悟、600年に登る先祖の恨みと復讐、それに反する殺人という取り返しの効かない罪の意識などなど、タップリふんだんにページを使ってニラの心理を書き上げたペッパー・ウィンターズ、やっぱりいいねぇ〜。すごく読み応えがあった。

そして更に、最後の最後で、ジェスロが父を殺害し長き渡るホーク家VSウィバァー家の怨念を晴らす所も輪をかけてすごい。しかも、ただ息子が父をグサッと殺す。そんな簡単な話じゃぁない。ジェスロが生まれながらに受けて来た父からの仕打ち、彼以外にも弟も妹もそして母も父の犠牲になってきた。ホーク家VSウィバァー家の因縁どころか、ホーク家内の因縁、父と息子の戦い。すべての恨み辛みをジワジワ晴らしながら父を殺害するジェスロの心理を幼い頃の父からの虐待シーンを回想に盛り込みつつ、「おぞましい非道さ」っつたらもうこれ以上ないくらいの強烈さで描いてます。

こんなおぞましいストーリーを書く、ペッパー・ウィンターズの頭の中覗いてみたい。

きっと、こんなダークな話苦手な人もいるだろうね。もちろん社会常識から完全に外れる世界だけど、フィクションを前提に描がかれたストーリーとしての強烈さを現実と割りきって楽しみべきって思う。

そんなダークでインテンス感全開の話でも、三男がサドに成長した原因とか、死の間際父が見せる過去すべて非道な行為への後悔と、ずっと父の愛に飢えていた息子ジェスロがそれでも父を殺害しなければない覚悟とか、ほんの少しでも、読者の感情を和らげるポイントもきちんとストーリーに盛り込まれてて、「救いようのないダーク」ではない所もさらに良い。

そして、悪をすべて排除したら、その後は幸せ全開〜〜〜♪これぞロマンスの醍醐味、ラブラブ、トロトロ。

やっと、本当に、本当にやっと幸せを掴んだジェスロとニラ、シリーズ通してほとんどダークだったから故に、この幸せ全開っぷりが余計引き立つ。そしてジェスロのニラへのプロポーズ

“Nila ‘Threads’ Weaver. Will you do me the absolute honor if accepting this ring, this man, this future? I offer you everything that I am and will forever protect you like I should’ve done from the day we met. Will you agree to be my best-friend and partner for the rest of our lives and continue to be so selfless with your love and kindness? In return, I promise to always love you, always protect you. I’ll be the anchor you need and will never do anything to hurt you again.”

YES! YES oh yes!! 読んでてニタニタが止まらんかった。

このシリーズ、やっと掴んだ幸せのその後を綴った#6.5なる中編本があるのだが、現在読書中&ニタニタ続行中です。

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