First Debt: Indebted (2)

ジェスロ・ホーク(Jethro Hawk)によって囚われの身となってしまったニラ・ウィバァー(Nila Weaver)。全く納得できない状況に嘆く日々から少しずづ心に変化が現れていた。「必ず生き残ってみせる」ニラの決意は自分自身を成長させ強さを備えて初める。そんな中いよいよ最初の負債を支払う儀式が迫ってくるのだが。
- 胸熱度 80%
- 濡れ度 80%
- 泣き度 80%
- 総合評価 80%
Indebtedシリーズ2部目。この本の冒頭に発売前に先行して読んだ読者の紹介文が掲載されているのだが、その中に「Pepper Wintersがまたしても正しく文字通り文学の傑作を読者に届けた」。てな内容が書いてあった。うん、本当にその通り、とってもいい〜!
ペッパー・ウィンターズの書く文章が登場人物の心理に重点を置き、とことん心の内を書くスタイルで具体的に何がそんなに良いのか、レビュー書くの本当に難しい。
1部は、本人の意思に反する監禁と不条理な状況に嘆くヒロイン、強引に事を推し進める冷血なヒーロー。支配される側、する側の単純な関係だったが、この本ではその関係が少しずつ変わりつつある。
ヒロイン ニラは、監禁されているにも関わらず、監禁前の義務や責任をから開放された自由を感じ、人としても大きく成長し強くなっていた。ヒーロー ジェスロは、常に冷静、冷血を備えていたが、ニラの前では築きあげたその備えをいとも簡単に壊され、本来さらしてはならない本当の自分をニラにより丸裸にされる恐怖を感じており、強さを増すニラと、ニラを支配したいのにそう簡単にできない焦りを感じるジェスロ、2人の比重に少しずつ変化が現れる。
また、ジェスロが冷血さを装っているのはそうしなければならない理由ある。ホーク家の長男としてこの世に生を受けた義務、父からのしつけという名の虐待の過去と重圧など。
本当は、ジェスロいい奴なんじゃないかと。まだこの本では具体的に彼の過去に何があって、どうして自分を装っているかなど明確になってない部分が多いが、時にチラッと見える彼の魅力に切なさ満載。
と、ストーリーのほとんどはニラとジェスロの心理を綴った内容なの。きっと人の心理を書かせたらエンドレスで文章が書けるんじゃないかと思えるほどに、ペッパー・ウィンターズは長い長い心理描写を本当に丁寧に書いている。でも不思議なのが、決してクドくなく、読んでて飽きることない。きっと表現力が長けてるからかな。
ニラの不安や苦悩からの自分の中に結論を導く決意と強さ。ジェスロの苦悩、理想(冷血を保つ)と、現実(ニラの前で冷血さを失う)焦り。さらに2人の間にある否定しがたい欲望。ニラをこの欲望を利用しようと思ってる。ジェスロを誘惑して最後はこの監禁を解いてもらおう。ジェスロは彼女に利用されるかもしれないと分かっていながらも彼女の魅力に逆らえない。
ってさ、お互い頭の中じゃ、いろいろ駆け引きしまくりだけど、実際の体はもっともっとずっと素直で、その素直な体の方が、本当の2人の姿なんじゃないのかと。思惑に本能が勝って、本能のままの強烈なエロが、まぁ激しくてよろしい。
ニラが負債としてホーク家に監禁されている間、「5つの負債を支払う儀式」がある。最初は簡単なものから段々と辛くなるらしい(最後はニラ自身の命を捧げて負債を支払う)。今回「1つ目の負債を支払う儀式」として、ニラはジェスロから21回の鞭打ちの受けた。
まぁこのシーンも何ともインテンス。強烈どハンパない。
そして本来なら、「3度目の負債を支払う儀式」で虐待からのセックスを始めてする予定のニラとジェスロ。そのシナリオは、ニラに快楽を与えてはいけない。ニラへのセックスは快楽ではなく苦痛なものとするのが負債儀式のルール。なのに〜〜ニラとジェスロ我慢できずにとっくにヤッてる。これもホーク家の決まりに背く、もし2人関係がバレたらジェスロもニラも大変なことらしい。
この流れも今度どうなるか期待大。
本当に回を増すごとに良くなるこのシリーズ、「何がそんなに良いのか」なかなか表現できないWet Rushだが、とにかく良いのでオススメ。誰かこのリシーズの良さを伝えてください(私はできないので: 涙)。

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