His Turn: Turning #3

エリアス “ブリック”(Elias “Bric” Bricman)の親友2人はそれぞれ彼女も見つけ、乱交ゲームから去っていった。残されたブリックは別の男性ジョーダン(Jordan)とパートナーを組む。ジョーダンが連れてきた1人の女性ナディア(Nadia Wolfe)。彼女は自分の事をDommeだと言い張るがDomとして相手を征服したいブリックはジョーダンと2人ナディアを制圧するゲームを開始した。
- 胸熱度 10%
- 濡れ度 80%
- 泣き度 10%
- 総合評価 30%
乱交ロマンスTurningシリーズ3部目。
イキナリ結論。私この本駄目。面白くない。
元々ブリックって最初の1部から冷血で計算高く人を陥れるタイプだったんだけど、ロマンスの絶対的法則、ヒーローはホントは温かい(むしろ熱い)ていうお約束があるじゃない。このシリーズは3人の男性が1冊つづヒーローになる話って最初から分かってから、ブロックも表向きは嫌な奴でも、本心は違うはずって、ある意味固定観念を持ってた。だから実はホントに嫌な奴だって分かって、期待をかなり裏切れた。
しかもヒロインのナディアもねぇ…。傲慢で魅力的じゃないのよ。
どうやらとどの詰まりは、ブリックもナディアも似たもの同士っていう事をJA フスは言いたかったみたいよ。それは分かるんだけどさ、「ロマンス」が読みたくてお金払って本買ってるんだから、ロマンス読ませてよ、と。
このシリーズ3部通して、トロトロ、ジレジレとか無縁のかなりドライな都会の若者が乱交ゲームを楽しむって話だからシリーズ最初からロマンスが薄かったのは確か。
Wet Rushもそれを最初から分かった上で読んでたから、ドライながらも1部と2部は楽しめた。でもこの3部はちょっと無理。
親友のスミス(Smith )とクイン(Quin)がそれぞれ彼女を見つけて乱交ゲームから足を洗った事でブリックは1人取り残されてしまった。新たにパートナーを組んだジョーダンが連れてきたナディア。新メンバーで乱交ゲームを初めたが、エロを楽しむ単純なものから、ブリックとナディアどちらがゲームの主導権を握るかでパワーゲームに発展していく。
そのパワーゲームはどちらかを陥れるかに発展して行き、ブリックとナディアのゲームは日を追うごとに激しさを増していく。もはやゲームの行きを超えてついにはナディアを精神的に壊すまで追い詰めたブリック。
最後は勝ち負けに拘り過ぎて、人としての道理を忘れてしまった。
この本では1部と2部でブリックが犯した非道さも明らかになるんだけど、すべての悪の根源はお前じゃないかと。
最後の最後で自分の過ちを認めて、ナディアに謝罪するブリックだけど、ちょっと遅すぎ。終盤90%を超えたあたりで、改心するブリックだけど、その改心シーンはほんの数ページだし、いくら反省した所で人はそんなに簡単に変われないだろと、今までのブリックの嫌な面を散々読んで来たWet Rushは、彼の改心もかなり半信半疑。
それにさ、ブリックとナディア、これからはパワーゲームは忘れて人としてお付き合いして行きましょ。って所で話が終わって、愛し合って結ばれるいつものロマンスパターンとは程遠い。
人が傷つく言葉をダイレクトに言うタイプと違い、相手を気遣う素振りを見せながらも、実は事を自分に有利に運ばせるかなり頭脳的な嫌な奴ブリック。そんな複雑キャラを作ったJA フスの腕前には一定の評価をするけど、Wet Rushは人間臭い登場人物が好きなので、この本は残念な結果でした。

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