Lover Avenged: Black Dagger Brotherhood (7)

2015年2月9日 | バニラ, 洋書, 濡れ本, 胸熱本 | コメント0件

Lover Avenged: Black Dagger Brotherhood #7

リヴェンジ(Rehvenge)は、自分がシンパス(社会病質者: Sociopath)とヴァンパイアのハーフである事とその事実を隠す為の代償。母の辛い過去と妹ベラ(Bella)の幸せと安全。それらを親友で仕事仲間の、ヘックス(xhex)アイアム(iAm)トレッズ(Trez)と罪の世界に身を置き守ってきた。しかし一人の女性、エレーナ(Ehlena)に出会うことで、リヴェンジの周りが大きく動き出す。

  • 胸熱度 100% 100%
  • 濡れ度 60% 60%
  • 泣き度 70% 70%
  • 総合評価 75% 75%

Black Dagger Brotherhoodシリーズ、7部目。

リヴェンジいい男じゃないか!!

6部までは、彼の事、ヴァンパイア界の夜のドン、クラブやレストランを経営する傍ら麻薬取引、売春斡旋もこなし、周りから恐れられる存在として書かれていたが、実際は、家族や周りの大切な人を思い守る熱~い男でございます。

ヴァンパイアの世界では、シンパスは不や罪をもたらす存在として、発見したら直ちに隔離施設に送る決まりになっていた。しかし、家族や仲間を守らなければならないリヴェンジは、自分にシンパスの血が流れている事を隠し、ドーパミンを定期的に摂取することで、シンパスの感情を抑え続けていた。合法薬物のドーパミンは、不法薬物を取り扱う裏社会での入手が困難で、定期的に医者のハヴァーズ(Havers)を訪れていた彼は、ナースとして働く一人の女性、エレーナに出会う。ハヴァーズの病院では、多くのナースがリヴェンジの圧倒される雰囲気を嫌い彼を避けるようにする中、エレーナだけはリヴェンジの健康を親身に心配し、彼を気遣った。そんな彼女の勇気と優しさにリヴェンジは、彼女を特別な存在として見るようになる。

All I know is, life is too short not to come back here and be with you like this again. Life is just too short, and I like being with you too much for me to give a crap about anything other than having another moment like this.”
Rehvenge’s chest swelled as he stared at her. “Ehlena?”
“Yeah?”
“Don’t take this the wrong way.”
She drew in a deep breath and he saw her bare shoulders tighten. “Okay. I’ll try not to.”
“You keep showing up here? Being who you are?” There was a pause. “I’m going to fall in love with you.”

しかし、リヴェンジは、シンパスの女王に月に一度金銭とセックスを提供することで、彼がシンパスである秘密を口外しないという取引をしていた。当然リヴェンジは、女王に金銭のみならず、体も重ねなければならない事実に厭悪を感じていたが、彼は守らなければならない物のために、自分を犠牲にし続けていた。

この本、シリーズ初の、ヒーローに執着するビッチ登場です。

女王は、王(リヴェンジの叔父)という伴侶がいながらも、リヴェンジの事を愛していた。で、リヴェンジが他の女性(エレーナ)に思いを寄せたことで、リヴェンジとエレーナを別れさせるために、ビッチ熱を上げる。ついでに王を殺害し、リヴェンにシンパスの王になってもらう計画を立ち上げ、リヴェンジに脅しをかける。それは、彼の真実を暴露しない代わりに、シンパスの一員として、隔離施設で王や女王と一緒に生活することだった。

リヴェンジは、彼の家族や仲間、彼の秘密を知っていながら事実を隠していたブラザーズ、愛するエレーナを守るために築き上げてきたすべてを捨てる覚悟を決める。

そんな行動力を勇敢に発揮しながらも当の本人は、コンプレックスの塊なのよ。3部のザディスト(Zsadist)に似てる(Zシンドロームとでも銘々しておこうか: Zシンドロームとは、自分は人より劣っている。愛する女性が現れても、彼女に相応しくないと思い込むこと)。

ところで、シンパス(社会病質者)、日本語版ではなんて訳されてるんだろう?

社会病質者っていってもピンとこないけど、ブラザース達は、シンパスのことを、”Sin-eater” と比喩してる。直訳すると「罪を食べる人」だが、つまりは、「人を落とし入れる人」って所でしょうか。リヴェンジもシンパスの血が流れる自分は、社会病質者として不完全で、彼女に相応しくないと思っている。でも、ザディストのようにどうしていいのか分からず、アタフタするのではなく(Zはそれが魅力なのだが)、リヴェンジは自分が何をすべきか理解している。それが、どんなに辛く悲しい結末だとしても、実行する彼の勇気と潔さが、リヴェンジの魅力イチオシポイントでございます。

そんなリヴェンジが惚れるヒロイン エレーナも、辛い重荷を背負っていながらも、彼に似て勇気と強さを兼ね備えた魅力的な女性。2人がお似合いなのは納得です。

そして、ロマンス以外でも、J.R. Wardの構成バランスが素晴らしい! と何度も褒めてますが、この本も同じく、構成力が光ってます。

前回の6部でのロマンス不足にはちょっとガッカリしたが、今回は、1部のヒーロー&ヒロイン ラスとベスの「夫婦生活」をストーリーに盛り込むことで、ロマンス不足を解消している。ここまで多様な登場人物の入り組んだストーリー、且つロングシリーズとなると、話が膨れすぎてロマンスばかりに焦点を当てられなくなっているのは事実。一組のカップルだけをシンプルに一冊で取り上げるのは、「登場人物の入り組感」を表現するのに限界なんだろう。そこで、ロマンス以外の他のドラマと関連づけるために、過去のヒーロー&ヒロインを再フォーカスさせて、その後の2人の行く末を伝えつつ、この本でのメインな登場人物と過去の登場人物のつながりもうまく表現している。 

今回、リヴェンジがシンパスである事実を知るヴァンパイア貴族の男が登場し、リヴェンジの秘密を利用して、ラスの暗殺計画を立ち上げる。これは、リヴェンジの迅速な対応で未遂に終わるのだが、その事は、ラスとリヴェンジの関係を強化することに繋がり、今後の展開にも大きく膨らみを持たせた。

またそれは、リヴェンジの仲間ヘックスと、ブラザーズの一人ジョン(John)の関係にも大きく関係してくると思う。次の7部は、そのヘックスとジョンのロマンスがメインとなるのだが、これまた非常に楽しみ。

Lover Avenged: Black Dagger Brotherhood #7 Image

最後に、トドの詰りは、リヴェンジ、ドーパミンいらなかったんじゃん? と思っても見たり。 エレーナとの愛がシンパスに打ち勝っちゃたんだな。

(後日訂正① 2015年2月10日)
ロマファンとしていつもお世話になっている方から、日本語版は、「精神共感者」と訳されている事を教えていただいた。ので「社会病質者」ではなく「精神共感者」に訂正させてください。Tさん、ありがとうございました‼︎

(後日訂正② 2015年2月16日)
現在、8部を読書中なのだが、その中で、リヴェンジはまだドーパミン使ってます。この7部の後半では、ドーパミンなくてもOKだったので、もうリヴェンジ、薬に頼る必要ないじゃんと安心したのだが、そうでは無かったもよう。ドーパミンは合法薬物といえ、人間だったら接種し過ぎは体によくない。でもヴァンパイアは大丈夫なのかな。まぁそこを深堀したら、パラノーマルにならないので、そういうモノだと思っておきます。

日本語版ブラック・ダガー・ブラザーフッドシリーズ / 訳:安原 和見 (Amazon Japan)

     

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