Make Me, Sir: Masters of the Shadowlands (5)

2015年8月10日 | BDSM, 洋書, 濡れ本, 総合評価 4, 胸熱本 | コメント0件

Make Me, Sir: Masters of the Shadowlands #5

ここ最近、Subが誘拐され性奴隷オークションで売りさばかれるという事件が多発していた。FBIの社会福祉士を務めるガビ(Gabrielle Renard)は、親友が誘拐されたのを受けてFBIのおとり捜査に志願した。新人トレーニングSubとして、Club Shadowlandsに乗り込んだガビは、マスター・マーカス(Marcus Atherton)に出会う。

  • 胸熱度 60% 60%
  • 濡れ度 60% 60%
  • 泣き度 20% 20%
  • 総合評価 50% 50%

Masters of the Shadowlandsシリーズ、5部目。

この5部シリーズの中で一番Goodreadsでポイントが高いので、期待アゲアゲで読み始めた。でも・・・。

仕事が忙しくて1日じっくり読書に時間が割けない中、チビチビ読みでストーリーに気持ちが集中出来ず、また、後ほぼノンストップでこのシリーズを読んでいて、スッカリClub Shadowlands馴れしてしまった(ハァ~溜息)。シリーズ最初の頃のエロさに腰が抜けるほどの衝撃や、斬新なBDSM世界へのドキドキ感が完全に薄れてしまった(涙)。素晴らしい作品ではあるし、初めてこの本を手にした時の衝撃をまた実感するには、本当にこのシリーズをちょっとお休みする必要があるのかも。

とは言え、心理描写が緻密に描かれたこのストーリー、それでも十分に面白い。そしてエロい。

ガビは、親友が誘拐されなんとか助け出したい思いから、SubとしてClub Shadowlandsに乗り込む。しかし本当はBDSMの経験はほぼないに等しいものだった。また、ガビがおとり捜査の為にClub Shadowlandsにやって来た偽Subだとは、オーナーのマスターZ以外誰にも知らさていない。

FBIの捜査から分かった事実として、誘拐されるSubは、Domに反抗的でルールに従わない傾向があった。性奴隷のオークションでは、反抗的なSubを虐待により服従させる楽しみをDomが好む傾向があるからだ。したがってガビも誘拐犯の目に留まるようClub Shadowlandsでは反抗的な態度を取る必要があった。

一方マーカスは、Club Shadowlandsのマスターとして、新人トレーニング生の面倒をみていた。そこにある日加わる事となったガビにいろいろ指導するのだが、一向に指示に従わないガビに半ばお手上げ状態だった。しかし同時にガビの矛盾にも気が付く。

マーカスの元妻は、マーカスや周りから注目を集めたい思いが人一倍強く、自分勝手でわがままだった。そんなわがままに嫌気を感じ離婚したマーカスは、反抗的なSubを嫌い従順でおとなしいSubが良いと思っていた。しかし、ガビの反抗的な態度には元妻のような思惑や裏がない。また、ガビはマーカスと2人だけになると、反抗的な態度を取らなくなることで、彼女の中にある本当のガビにマーカスは気づていた。人前で反抗的な態度を演じても何のメリットも無いのに、なぜ歯向うのか疑問をだけが残る。しかし、ガビの口は悪いが相手を思いやる態度や、ウィットが聞いたジョークは、周りから笑いを誘い、自由奔放なガビが可愛いとさえ思え、ガビの悪態は自分へのチャレンジ、Domとして反抗的なSubを服従させる楽しみを感じていた。

実際の所、確かにガビは、反抗的な態度を演じてはいたけれど、実際の彼女は愛嬌よく悪態をついたりする可愛いキャラだったりする。その反面、世間体だけを気にする親から愛情乏しく育ったり、過去レイプを受けた経験から、ある言葉に反応してフラッシュバックを起こしパニックに陥ったりと、不安定な所もある。

そんな複雑なキャラのヒロインをヒーローが、ガッツっと、すべて受け止めるワケですよ。

なんつ~か、マーカスが不動のヒーローというか、ド~~ンと構えて、ガビの不安定な思いをガッツリ受け止め、果てしない安心感と癒しを与えるわけですよ(もちろん強烈な快楽も)。

There’s nothing you can do wrong, because all the control belongs to me. You don’t have any say in what happens.

 She met his gaze, and everything inside her melted like the wax he’d poured on her. I love you.

もう、ガビの悪態なんて「ばっちこ~~~~~~~い」と言った感じww。

その後、本当にガビは誘拐されてしまうのだが、彼女を助け出すために取ったマーカスの行動も、これまた胸熱。

不安定なヒロインと、安定感抜群のヒーローの緻密な心理にエロを交えながら、面白いロマンスを書いたチェリス・シンクレア最高!!

そうそう、ストーリーの中盤、どうしてもガビの態度に納得がいかないマーカスは、ガビに幾度にも渡るオーガムズと鞭打ちを繰り返し、彼女をトランス状態に導く。そこで何故反抗的な態度を取るのか尋問した。エクスタシーからの完全に浮遊するトランス状態に陥ったガビは自分がFBIから送りこまれた偽Subだと白状してしまう。

事実を知ったマーカスは、ガビが偽Subだと知っていたら、パニッシュメントの名の元、厳しい調教なんてしなかったのに・・・と自分を責める。ガビは真実がばれた事でマーカスとの関係を諦めようとするが、マーカスはすべてを受け入れ、それでもガビを諦めない。とにかく不動だ。

しかし、BDSMでトランス状態なんて実際にあるのかね?
マーカスが、ガビをトランス状態に導くシーンは、ガビの体感が詳細に綴られているのだが、繰り返されるオーガムズと鞭打ちによる痛みの境界線が分からなくなって、手足の感覚が無くなり浮遊した後、青空を見るらしい。こんな世界本当にあるの? 興味津々、誰か教えて(爆)。

ちなみに・・・誘拐事件と人身売買オークションの事件は、この本では残念ならが未解決。ただ、次の6部は、カビの誘拐された親友がClub Shadowlandsのマスターから救い出される所から始まるストーリーなので、何かしらの解決はあるのかな?

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