Marriage Games: The Games Duet (1)

いつもと変わらぬ朝を迎えたアダム(Adam Steinbeck)は、キッチンに置かれていた妻ダイアナ(Diana Steinbeck)からの手紙を読んで、今日人生が180度変わる事を予感した。結婚して5年、幸せだと思っていた夫婦生活。仕事も妻と2人やっと起動に乗り始めた。そんな何気ない朝に受け取った妻からの手紙は、離婚したいという内容だった。
- 胸熱度 100%
- 濡れ度 30%
- 泣き度 40%
- 総合評価 70%
皆さんお久ぶりでございます。忙しかった仕事も少し落ち着いて来たので、またまた読書再会。
で、今回は前回読んだ本の影響で、灰汁ロマンスが読みたくなり、BDSMロマンス作家として有名なCD ライスを読んでみた。
CD ライスは、2013年にBDSMを題材にした”Songs of Submissionシリーズ”を出版してからずっと定評がある作家。そんなCD ライスの過去本達は、ずっと積本で眠らせいるのに、あえて新作をわざわざ買って読んでみるなんとも不経済なWet Rushでございます。
だって〜この本評価良いんだもん。気になってしゃーない。
で、読み終わった感想は、「THE 興味深い!」
大体他のBDSMロマンスのセオリーって、「お互い好きならOK! キンキーエロ街道突き進みましょう〜」ってのが多い中、このヒーローとヒロインは「お互い愛してるから、キンキーエロ街道が仇になる」そんな話。
それに、今回始めてCD ライスの作品を読んだけど、なんていうのかなぁ、彼女の文章がとっても「詩的」て美しい。そこに書かれてる文書のさらなる含みを読み解かないと全体像を理解できないようで、BDSMのくせにww、なんだこの品は。
ヒーローのアダムは、結婚前までNYをブイブイいわせてたDom。なのに恋に落ちて結婚したのは、バニラなダイアナ。結婚して5年BDSM封印して、ごく普通なバニラセックスしてた。
一方ヒロインのダイアナは、夫から愛されてるとは思うけど、2人の中にずっとある溝に違和感を感じていた。彼は女として私に魅力を感じていないのではないか、自分は彼にとって不十分ではないのか。
で、そんな不安が大きくなったダイアナは、アダムに離婚を切り出す。アダムはいきなり離婚を切り出されて、しばらく状況を理解できない→何故離婚?→別に男が出来たか?→イヤイヤ俺に落ち度があったか?→勝手に離婚だなんてふざけるな!
と、悲しいやら、怒りやら、動揺やらと、支離滅裂状態。
ただ簡単に離婚といっても、2人は一緒に事業を展開していて、離婚後どう事業を分配するか問題が浮上。簡単に離婚したくないアダムは、この事業分配を逆手にとって、BDSM仲間と共同で所有する別荘で、30日間ダイアナに自分のSubになる事を離婚後事業をダイアナに引き渡す条件として提案した。
元々2人の事業は、ダイアナの家族が経営していた事業(出版会社)故に、彼女は先祖代続く出版会社をアダムに引き渡したくない、つまりアダムの条件を飲むしか他に方法はなく。
なんか私の文章力不足で、事業分配とかビジネスチックで、ダイアナに冷たい印象を与えちゃうけど、実際のストーリーはかなり刹那い系の話なのよ(誤解しないでぇ〜)。
5年間生活を共にし、夫を一番理解しているのは自分と思っていたダイアナだけど、実は彼の真実は何も知らず、偽りの夫を愛していた事実への彼女の嘆きが刹那いし。
アダムは、自分の度を超えた欲望(BDSM)を一方的に女性にぶつける事に心と体のバランスが取れない。だからSubを愛する事ができなくて、あえてバニラなダイアナと結婚し、自分の闇を封印したその覚悟が刹那いし。
所が、30日間思う存分BDSMして、その後は、2人それぞれの別の道を歩む。そんな予定だったが、ダイアナ実はSubに目覚めちゃう。じゃぁアダム良かったじゃん。と思いきや、そうはいかない展開になって、この本は、終わり方、めちゃくちゃクリフハンガー(キィ〜〜。次が気なってしゃーない)。
実はねこの本、30日間別荘でどエロ。って想像するじゃん。
まぁエロいのは確かだけど、所がそうでもなくて、BDSMの心理面をかなり深掘りさせた話。CD ライスが良くBDSMの本質を理解してるから、「痛い〜。でも気持ちいい〜」とか単純な話じゃなくて、「支配と服従」を徹底的に哲学ってる。BD(ボンデージ&ディシプリン)とSM(サディズム & マゾヒズム)この違いとか、Wet Rush分かってるようで分かって無かったのかも。実はBDとSMは全く違う精神性を持つもので、BDSMの本質とは何か。みたいな事もこの本では書かれてる。
だからね、「The 興味深い!」んだな。

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