Moonlight on Nightingale Way: On Dublin Street (6)

2015年8月1日 | バニラ, 洋書, 総合評価 3 | コメント0件

Moonlight on Nightingale Way: On Dublin Street #6

グレイス(Gracelyn Bentley)が住むアパートの向かいに最近引っ越してきた、怪しい男性ローガン(Logan Macleod)、毎晩のように違う女性を部屋に連れ込んで、ワンナイトスタンドの声がグレイスの部屋にまる聞こえだったりと、彼が引っ越してきてからすっかり寝不足の毎日に、生活のリズムが狂わせれ、グレイスはローガンにストレスを感じていた。

  • 胸熱度 60% 60%
  • 濡れ度 50% 50%
  • 泣き度 15% 15%
  • 総合評価 60% 60%

ダブリン・ストリートシリーズ、6部目。登場人物がつぎつぎに恋愛していくこのシリーズとしてはこれが最終部(ただ、シリーズ自体はまったく接点のない新キャラで続く模様)。

レビューの前にまずはヒーローとヒロイン簡単に説明します。

グレイスは、ロンドンの裕福な家に生まれるが、仕事に忙しく家庭をかえりみない父と、何かに付けてグレイスを否定し続ける母からのモラハラや兄からの容赦ないイジメを受け続けて育ち、自分に自信を持つことや、前向きな気持ちを持つことが出来なかった。大学でエディンバラに引っ越してきて、やっと自分を理解してくれる友人に巡り会えたことで、家族と縁を切り、精神科に通い、少しずつ自分を取り戻しながら、フリー編集者として充実な毎日を送っていた。

ローガンは、5部のヒロイン 妹のシャノン(Shannon)がコール(Cole)と出会う以前、その当時付き合っていた男性から、暴力・暴行を受けていたことを知り、妹を傷つけた報復として、その男を病院送りにしてしまう。しかしそれが災いとなり、暴行犯として2年間の刑務所生活を終えたばかりだった。シャノンの婚約者コールの知り合いで、エディンバラの実業家ブレイデン(Braden)の助けを受け、出所後、仕事や家を紹介してもらったが、妹(家族)を守るという行為とは裏腹に犯罪者としてのレッテルを張られる世間で、自分の存在価値に悩みを抱えていた。そんなローガンは無意味に女性といきずりな関係を重ねたりと、自暴自棄だった。

さてさて、そんなグレイスとローガンが出会い、お互いに恋をしていく訳ですが、過去のトラウマから自分に自身を持てないグレイスと、自分の価値をまったく認めないローガン、2人はお互いを思っていてもなかなか一線を超えない。

ある日そんな2人の関係がイッキに近くなる出来事が起きる。ローガンがまだ17歳だった頃、その当時付き合っていた女性との間に現在15歳になる娘マイア(Maia)がいる事が発覚し、ドラック中毒となりゴミ溜めのような生活を送っていたマイアの母から、マイアを救い出したローガンは、今後娘と生活し面倒を見ていく事を決める。その時、ローガンとマイアに寄り添い2人を助けたのがグレイスだった。グレイスとマイアは歳の離れた妹と姉のような親しい関係となり、父のローガンでは分からない少女の気持ちを助ける役割をグレイスが担っていた。

相変わらず、サマンサ・ヤング、ニクイなぁ~と思うのだが、ローガン、子持ちにムショ上がりというと一見ダメ男の典型にも思える設定を、サマンサ・ヤングお得意の絶妙な説得力で、魅力満載のヒーローに仕上げてる。また、グレイスとローガン&マイア、一見ワケありで、暗くなりがちな関係も、マイアが2人のキューピット的な役割を担い、明るく、むしろ微笑ましいほどの関係で、これまたサマンサ・ヤングポジティブ説得力満載。

本当にサマンサ・ヤングって、一見ネガティブに見える要素をポジティブに書き上げて、読者を納得させる説得力に長けてるね。過去のダブリンストリートシリーズ、基本的にすべてこの説得力がストーリーを面白くしてるなぁ~と思ってみたり。

また、ローガンとシャノンの兄妹の関係も読みごたえあり。自分のせいで、兄を刑務所に送ってしたと考えるシャノン、あれ以来笑顔も見せる事がなくなった兄を心から心配して申し訳なく思っていた。そんなローガンがグレイスとマイアに出会い変わっていくさまを喜んで、涙して・・・あ、そうそう、そしてシャノンはローガンと一緒にバージンロードを歩き、コールとついに結婚式を迎え。そしたら、愛する女性と結婚式を迎えるまでに成長した、コールを見つめる母変わりの姉ジョー(Johanna)の感慨無量な思い。などなど、とにかくこのシリーズすべての登場人物が、まるで家族のように相手を思い、助け合ってず~と繋がってる感じがなんともいい。

シリーズのヒロイン達の女の結束(友情)もなんともイキでうらましいくらい。そんなヒロイン達が結束したら、アルファ満載ヒーロー達も完全にお手上げです。

それに友情以外でも、1部のヒロイン ジョスリン(Jocelyn)は今やベストセラー作家。シャノン→コール→ジョーを通して、グレイスはジョスリンと知り合い、ジェスリンの書く本の編集をグレイスが担当する事になりと、皆助け合ってる。

そんな繋がりもこれが最後と思うとなんとも寂しいが、シリーズ最後に相応しい、ポジティブ満載のこの本、思わず笑顔がこぼれて面白かった。

日本語版On Dublin Streetシリーズ / 訳:金井 真弓 (Amazon Japan)

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