ノーラ・ロバーツのサイン会に行ってきた③ サイン本プレゼント – 恋めばえる忍冬の宿
2016年9月17日に開かれた、ノーラ・ロバーツのサイン会の様子をレポートしています。そしてこれは後編。前編と中編の「ノーラ・ロバーツのサイン会に行ってきた」は①前篇 ②中編を見てください。
時間を忘れて、ブーンズボロを散策していたWet Rush、気がつけば1時半からのサイン会開始時間がすっかり過ぎていて、慌ててブックストア戻る。
が、あれ? なんでこんなに人まばらなの?
1組50人程のはずが、人がパラパラいるだけ。不思議に思いたまたまそこに居たノーラファンに聞いてみると、
「いつもの通り遅れてるのよ。あなた何組?」
H組と答えると、
「H組のサイン会は後1、2時間は始まらないわぁ〜」
あ、そぉ。
まぁねぇ、そりゃ皆ノーラと話したいよねぇ。写真も取りたいよねぇ。1人で何十冊も買ってる人もいるし全部にサインするの時間かかるよねぇ〜。この手のイベントは得てして時間が押すものだと思うのが普通だよね…。特にアメリカじゃ。
集合時間に遅れたWet Rushには、わりと棚ボタな結果だった。
と言うことで、これまた見ず知らずのノーラファンと雑談しながら待つ事に。
そしていよいよ「H組のサイン会始めま〜す!」のアナウンスを受けて、ブックストアの中に列になって並ぶ(う~ん長かった。午前中で終わって帰れると思っていたが、結局1日コースの充実感)。
ブックストアの一番奥に3人のアシスタントと共に座るノーラを発見。そのノーラの手前に、50人のサイン待ちファンの列と平行するように、4人の新人作家が、せっせと自分の書いた本を営業している。
この仕組いいなぁ〜って思ったよ。
新人作家の1人と話しをしたのだが、彼女曰く、自分の書いた本で出版社と契約を結ぶのは、今はまだ難しい。だから自主出版で本を出し、ノーラが経営するこのブックストアに本を置かしてもらっている。作家として本を作る過程(ストーリーを考え、執筆して、編集、カバーをデザインする(依頼する))はとても楽しいが、プロモーションは大変。当然エージェントを雇う資金もない。作家自ら営業する上で、本を売る環境が少ない。顧客集約数が多い大手の本屋はフランチャイズで、出版社を通さないと、本を販売してくれない。逆に小さい本屋では販売数は無に等しい。電子版を出しても、他の多くの本に埋もれてしまいなかなか日の目を見ない。そんな中、このブックストアは個人経営で制約が無い上に、ノーラ・ロバーツというビックネイムでサイン会となるとこうやって600人ものロマンスファンがやって来る絶好のプロモーションの場。
新人作家に場所を提供するノーラも、それを最大限に活用しようとする新人作家も、イチロマンスファンとして心から応援したいと思ったよ。
実際、朝整理券を求めて並んでいると、若い女の子が、将来作家になりたくて今大学で英文学を専攻している。自分の書いたストーリーをFacebookに掲載したので、勉強のために読んで感想を聞かせて欲しいと、名刺を配っていた。後日彼女のストーリーを読んだが、「バリバリどエロの、レズビアンロマンス」だった(笑)。ブーンズボロのブックストアで見た彼女の容姿から、「清いロマンス」を書くのかな?と想像していたので、ぶったまげ。ストーリー自体は、エロばっかの短編で、お金を出して買うかと聞かれれば疑問だが、彼女の将来はこれから。ぜひ頑張って欲しい。
また、良いことずくしは他にもこの田舎町が活性されてること。
「一体このブックストアは今日1日でいくら売上を上げるんだろ」といやらしくも想像してしまう程に、大盛況の田舎町の本屋、ノーラファンがサイン会の待ち時間に地元のレストランでご飯を食べて、他の店で買い物をし、町にお金を落とす。だから店側もこの日に合わせてセールをしたり、列に並んでいるノーラファンにセールを告知するビラを配ったりと、「ノーラ・ロバーツのサイン会」で、本屋が儲かり、ノーラも儲かり、サインゲットでファンを幸せにし、新人作家に場所を提供し、はたまた、町を活性化して、良いこと尽くめじゃないかと。
そんな事をボケッと考えているウチに、「あなたの番よぉ〜。早く早く!」とノーラのアシスタントに引っ張ぱられ、目の前のノーラといきなりご対面。
ノーラって小柄なのね。彼女は椅子に座ってたから正確には分からないけど、おそらく身長150cm代。
しかし、焦ったよぉ〜。そしてめちゃくちゃテンパったww。
ノーラと何を話したのか、よく覚えてないのだが(テンパり過ぎ)、私が書いて欲しいとお願いした名前が、アメリカ人の名前でないので、「どっから来たの?」とノーラに声をかけられた。そっからテンパりの延長で、
「私日本人で、日本であなたの本は沢山出版されてて、本当に沢山のあなたのファンが日本にいるから、ぜひぜひ日本にも来て欲しい!」
とツバも飛び散るありさまで、ノーラにまくし立て。
ノーラは、「日本は素敵な所だから、ぜひまた行きたいわぁ〜」と。
また? って事は以前来た事あるのね? なんて考えたら、アシスタントの人が、「はい。写真取るわよぉ〜。ノーラの隣に並んで〜」あれ? いつの間にかアシスタントの人、私の携帯持ってる? 私いつ渡した? 奪われた? 私の携帯勝手にジャンジャン操作してるし…。
ま、いっか。で「1.2.3! ス・マ・イ・ル!」


恋めばえる忍冬の宿あらすじ
メリーランド州ブーンズボロでは古い宿の改修工事が進んでいた。手がけているのは地元で建築業を営むモンゴメリ三兄弟とその母親。建築士の三男ベケットには十六の時から未だに忘れられない女性がいた。その名はクレア。クレアは十代で結婚し町を離れた。だが、夫が亡くなると帰郷し、そこで書店を経営して生計を立てていた。恋愛からは遠ざかっていた彼女だったが、ある晩の出来事を機にベケットを意識しはじめて(Amazon Japan)。
こんにちは!素敵なレポありがとうございました。
私も一緒にドキドキしてしまったわ。
もしや遅れて会えなかったのか??なんて。
でも無事にお話できてよかったですね!
しかし、彼女は偉い。
自分の仕事が町の利益や若い作家の利益につながり、
それでまた多くのファンを喜ばせることにつながる。また自分へ戻ってくる、みたいな。
頑張って出世してそれで終わりではなく、そこから先があってみんなハッピーって、
まさに彼女の作品にも通じるところがありますよね。
小説の世界に入り込んでしまったみたいですね。羨ましい!!
runner_girl22さん。コメントありがとうございます。
私も初めてだったから、アタフタ連続で…。でも町の人もノーラファンの人達も皆フレンドリーで、ブーンズボロも素敵な町で、また行ってみたいって思いました!
そして、いつか、ホテルにも泊まってみたいなって。
サイン会って、多きなイベント会場で開く〜って印象が強かったから、小さな田舎町の、小さな本屋で、手作り感満載で、でもそれが新鮮で良かったです。