Rock Bottom: Tristan & Danika (2)

トリスタン(Tristan Vega)のロックバンドは、世界的ホテルチェーンのオーナー、ジェームス(James)の後押しを受けメジャーデビューが決まった。ファーストアルバムレコーディングのため、ダニカ(Danika Markova)のいるラスベガスを離れ、ロサンゼルスにしばらく滞在することとなる。ダニカが恋しいトリスタンは、時間の許す限りラスベガスに戻るが、他のバンドメンバーやショウビズ界の誘惑なども助長しダニカとトリスタンの間に距離が出来初めてしまった。そんな距離をなんとか埋めようとする2人だが。
- 胸熱度 100%
- 濡れ度 90%
- 泣き度 100%
- 総合評価 95%
Up in the Airシリーズのスピンオフ版、Tristan & Danikaの2部。表紙の男性のムキムキタトゥーの後ろ姿、どうも好きになれないが、中身のストーリーはかなりイイ! 強烈にせつない。本元のUp in the Airシリーズよりも、こっちの方がいいかも。
ロマンス系の主人公って、完璧な男が多いなか(以前一般的な主人公タイプを定義してみたので、こちら参照)トリスタンはっきり言って、ダメ男です(笑)。まぁ彼の育った環境や現在の周りの状況なども関係していると思うのだが、酒・薬に依存してしまう(女にも依存してたけど、これはダニカと付き合いだしてから足を洗った)。ダニカも貧しい苦境な環境で育ったので、酒や薬には当然納得いかず。トリスタンは依存が原因で人間関係、家族、信頼、彼自身の前向きな気持ちなど、いろいろなものを失っていく。失った辛さが一層依存を推し進めて、不のサイクルにハマっていくトリスタン。そしてついにある事件が起き、彼にとって大切な大切なダニカも失うことに。
でも不思議とダメ男炸裂なトリスタンのこと、嫌いになれないんだな・・・。
ダニカを一途に思う彼の気持ちや、彼本来の人としての温かさや人格、人間臭さ、Wet Rushはなぜか見放せなかった。母性愛? わからん・・・でもこの手の感情This Manシリーズでも感じた同じ思い。
そんなダメ男を見守りながらストーリーが終盤にさしかかると、強烈に、最強にせつない。せつな過ぎ。「身から出た錆」と言えばそれまでだが、トリスタンにもダニカにも胸が締め付けられる。エモーショナルに浸りたい人にお奨めです(もちろんエロに浸りたいひとにも)。
“She was the one. If I’d ever had a doubt, I didn’t now. She was the one I’d be thinking about, longing for, until I took my last breath. If I lost her tomorrow, I’d pine for her like a lovesick fool. This was the kind of love that only hit you once in your life.”
RK リリーの日本好き、ハロウィンにはダニカに着物を着させ、NARUTO-ナルト-もストーリーに登場します(笑)

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