Slow Burn: Driven (5)

2015年6月1日 | バニラ, 泣き本, 洋書, 総合評価 4 | コメント0件

Slow Burn: The Driven Trilogy #5

ハディー(Haddie Montgomery)は、姉を乳癌で亡くし失意の中にいた。彼女の母も癌を患った過去があり、自分も遺伝的に癌になる確率は高い。そんな空虚感を少しでも癒したくて、魅力的な友達のベケット(Beckett Daniels)と酔った勢いでセックスをした。一夜限りの一時的な癒しと割り切っていたが、その後もベケットとの距離は近くなるばかりだった。

  • 胸熱度 60% 60%
  • 濡れ度 60% 60%
  • 泣き度 80% 80%
  • 総合評価 70% 70%

2013-2014年と、ヒーロー コルトン(Colton)にメロメロとなり、滅茶苦茶ハマった、Driven シリーズ5部。ハディーとベケットのスピン。K ブロンバーグファンとしては、待ちに待った続編といった感じ。期待アゲアゲで読み始めてみた。

でもねぇ・・・読む前に期待上げ過ぎたのかな・・・?
ストーリーの前半結構だるかったのよねぇ~。ただ、後半は盛り上がり、胸熱&号泣で、良かった!!  というか、前半のだるさを体感しないと、後半の良さは実感できないストーリー展開なのかも。

ハディーの母は乳癌を経験し、つい最近は、同じく乳癌で姉を亡くしたばかりだった。大好きだった姉の死にすっかり落ち込み、また姉の旦那の深い深い悲しみを目の当たりにして、自分も癌になる可能性が高いなら、愛する人を亡くす悲しみを誰にも経験してほしくない、ましてや憐まれるのなんてまっぴら。だから彼氏は絶対作らない、そう心に誓っていた。

一夜限りと割り切りベケットをセックスするハディー。しかしベケットは「一夜限り」と自分を突き放すハディーが気になってしかたがない。ハディーも頭ではベケットと深く係ってはいけないと思いながらも心と体は彼を求める。そんな押したり、引いたりの関係が前半続く。

私、自分が女っていうのもあり、ヒロインに冷たいだな(笑)。

「相手が好きだけど、自分は相応しくない、だから相手を受け入れられない」という心理、いわばロマンスの定番ではあるが、大抵の場合ヒーローにそういう傾向が高い。たとえば、このDrivenシリーズでは、1~4部のコルトン、ブラック・ダガー・ブラザーズでは3部ザディスト(Zsadist)などね。ヒーローは、どうしていいか分からないヒロインへの感情に、アタフタして、わざと相手を突き放したり、嫌われるような態度をとる。でもそんなテンパり感や不器用さもヒーローの魅力で、それが多いにヒーローの魅力を掻き立てたりするが、これがヒロインとなると、話は別(ほらね、ヒロインに冷たいでしょww)。

ベケットが一生懸命お互いの関係を深めて、彼女を理解しよう、そんな彼女を受け入れようと努める中、ハディーはずっとベケットを拒絶する。彼を愛してると心の中で思っていても、「私なんかじゃダメだ」と頑なにベケットを突き放すハディーにイライラが止まらなかった。癌になるかもしれない思いに囚われてベケットを拒否するのは間違ってる。癌になる可能性が高いハディーを受け入れるか否かは、ベケット本人が決める事で、「私は彼に相応しくない」とベケットの思いを勝手に決めるハディー。ストーリーの前半は、そんなハディーの頑固さを読み続けるのが、だるかった。

I don’t know what it is yet, but I know that if it’s what I fear, asking anyone to stand beside me, suffer as I go thought it, deal with the crap that comes with it… the side effects, the aftereffects, the scars inside and out… that’s something I can’t ask of anyone. Ever.

I don’t walk away from the people I love without a fight, and dame it to hell, Haddie Montgomery, you’d better prepare for that fight because I’m in love with you.

しかし、後半。本当にハディーは癌におかされてしまう。手術(両胸乳房切除を決意)その後の放射線治療と、1人で病に立ち向かおうとするハディーに、心打たれてる自分がいたり(汗)。本当に癌になったら、それはそれで切なくて、気が付いたら号泣してた(汗)。

時にストーリーの「ご都合主義」な展開に文句いったりもするが、この本、読者が「ご都合主義」になる本だ(人の心はあやふやねww)。

仮定の話は、だるいと文句言っておきながら、その仮定が現実になったら、とっても切ないのよ。

一方、ハディーは、本当に自分に大切なモノとか、本来大事にしなければいけない思いとか、癌宣告を受けてやっと見えてくる。ベケットを受け入れ、彼も彼女の癌治療をサポートしようと決意する、「災い転じて、福となる」的なエンディング。

K ブロンバーグはやっぱり期待を裏切らないねぇ~。

次のDrivenシリーズ6部も来週(6/2)発売。またまた楽しみだぁ~!!

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