Stinger: A Sign of Love (3)

2014年10月27日 | バニラ, 洋書, 濡れ本, 総合評価 4 | 2 コメント

Stinger: A Sign of Love#3

弁護士を目指す大学生のグレース(Grace Hamilton)は、弁護士セミナー出席の為、ラスベガスを訪れていた。セミナー会場となるホテルの別のイベント会場では、ポルノショウが開かれており、人気急上昇中のイケメンAV男優 カーソン(Carson Stinger)と出会う。過去に経験の無い魅力に引きつけられる2人。カーソンは、グレースにこの週末を一緒に過ごさないかと提案する。

  • 胸熱度 60% 60%
  • 濡れ度 100% 100%
  • 泣き度 50% 50%
  • 総合評価 90% 90%

A Sign of Loveシリーズ、3部。とは言え、1部2部の登場人物とはまったく接点のない、独立したストーリー。

ロマ本ヒーローと言えば、大体、ビジネスに成功した金持ちの~~が多い中、なんとこのヒーローは、AV男優。しかも! その見た目の美しさに、女性ファンが多く、ポルノ業界では注目の俳優だとか。そんなヒーローと彼が夢中になるヒロインを簡単に説明すると。

カーソン:背が高く、美しい体に、特大サイズのアレ、彼の甘い笑顔はすべての女性を虜にする驚くべきイケメン。しかし、自分の生い立ちなどが原因で、人生に投げやりな所がある。普段は、心に壁を作り、本当の自分を周り見せることはない。

グレース:子供の頃、家族に不幸があり、2人の妹の面倒を見てきた、しっかりもの。また、人生のすべてを計画し、自分の決めた道から外れることはしない、超マジメなタイプ。小柄で金髪の美しい女性だが、自分の美しさには無頓着。

と、両極端な2人。1部と2部を読んで、作者Mia Sheridanは、論理的だとレビューしましたが、この本も「セックス」を題材に男女の関係を論理的に書きあげている。

一目出会った時から、強烈に惹かれあう2人だが最初は、AV男優で、軽そうなキャラのカーソンを良く思っていなかったグレース。しかし、エレベーターの故障により、閉じ込められてしまった2人は、出会ったばかりにも関わらず、妙に感じる安心感に、お互い心開き、誰にも打ち明けたことのない思いを告白しあう。そんな中、彼へのイメージが変わっていくグレース。カーソンから週末の2日間を一緒に過ごそうと提案された。自分のすべてを計画立てて、道から外れるような事を一度もしてこなかったグレースは、「AV男優との行きずりの関係」に戸惑うが、否定できないカーソンへの魅力に、彼の提案にOKする。

“Lose control, baby. Just for a weekend. Let me take charge. I’ll take good care of you, I promise.”

で、AV男優のプロの腕前に、グレースと一緒にWet Rushの腰も抜けるのでは思える程のエロを経験するグレース。また、カーソンも、体だけの関わりでは到底感じる事の出来ない、高揚感や、安心感をを感じ、2人はとてつもなく濃厚な2日間を過ごします(エロさハンパないww)。

It registered that that hadn’t been fucking, that hadn’t even been just sex. I had just made love to Grace.

当初の予定通り、2人の関係は、2日間で終わってしまい、2人は悲しみにふけるのだが、しかしそれ以上に、お互いの存在は、今後の2人の人生を大きく変えていく。

「たががセックス、されどセックス」。グレースと身も心も交わる、超濃厚メイクラブを経験してしまった、カーソン、仕事で他の女性を抱く事が出来なくなってしまった。「ミイラ取りがミイラ」になったら、カーソン商売お手上げです。グレースも無難な人生を送るために、無難な計画にがんじがらめになっていた自分の愚かさに気が付き・・・で、ストーリーの後半、2人は人として大きく成長していく。 

身体的には、やる事は同じかもしれないが、心理的には、大きな違いのある、Fuck、Sex、Make Love。男女が愛し合う延長線上のセックスだけではなく、セックスを通して2人の人生までを語ってしまう、作者ミア・シェリダン「セックス」論。とても共感できて、面白かった。

その後、ストーリーの終盤、2人は再会し、ロマ本お決まり、ハッピーエンドとなるのですが、再会シーンがあまりにも唐突で、ちょっと不自然。偶然の再会というやつですが、ちょっと非現実的だったかな。

日本語版 A Sign of Love / 訳 高里 ひろ(Amazon Japan)

2 コメント

  1. お久しぶりです。Stinger読みました。単なるロマンス小説じゃなくて若者の成長ドラマでもありまよね。私もこの本でミアシェリダンのファンになりました。such a story tellerですよね(story tellerというのが正しい英語かどうかわかりませんけど;;)
    ヒロインの「本を表紙で判断するべきじゃなかった」というセリフとか、別れの場面の「エレベーターに乗る度に、朝日を見る度にあなたのことを思い出すわ」というセリフとか、グッとくるセリフ がいっぱいあります。
    このシリーズの他の本も読んでみたいです!こちらのような未翻訳本の書評と巡り合ったおかげで、素晴らしい本を知ることができました。ありがとうございます。

    返信する
    • 廿日草さん!!
      でしょぉぉ〜でしょう〜〜!!
      ミア・シェルダンの良さを共有できる人がいて本当に嬉しい!!!!!!!

      そうなんです!ロマンスだけじゃなくて彼女の特徴はすべての本に成長がキーワードになってる。ぜひぜひArcher’s Voiceや、Becoming Calder読んでみてください。というか、彼女の本はその他もすべて良いです。どれって絞れない。

      他とちょっと違うロマンス、ミア・シェルダンの世界観とか脱帽ですよね。うんうん本当に、She is nothing less than truly storytellerでございます。

      返信する

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