Taking Turns: Turning (1)

セックス・クラブ「ターニングポイント」のオーナー、スミス(Smith Baldwin)とブリック(Elias Bricman)、友人のクイン(Quin Foster)の3人は、男3人で1人の女性と交わる乱交をゲームとして楽しんでいた。ある日3人の前に突然現れた女性、シェーラ(Marcalla Walcott)。いつもの通り、シェーラにゲームの趣旨を説明し、乱交ゲームを楽しむつもりだったが…。
- 胸熱度 60%
- 濡れ度 90%
- 泣き度 30%
- 総合評価 80%
1ヶ月ほど前に出版されたこの本、乱交ロマンスって、エロいけどロマンスとして読者を納得させるのは難しく不評が多い中、この本、Goodreadsでもすこぶる評判が良い。気になってしかたがないWet Rushは、衝動的に読んでしまった。
うん、さすが乱交エロいよぉ〜。どエロだよ。
乱交を良くストーリーに盛り込むマヤ・バンクスの中身の無いストーリーと違い(辛口失礼)、この作家はものすごく入念に設定を練ってるのが分かる。だから4Pも不自然じゃない。
乱交は厳密にルールが決められており、女性は3人の男性との関係が嫌になればいつでもゲームを終わらせる事が出来るが、ゲーム中は、メンバー4人ルールを破ってはならない。
- 3人の男性の内1人(No.1)が4人のメンバーを仕切る。しかしNo.1は女性と個人的にセックスをしてはならない。
- 3人の男性の内1人(No.2)は女性といつでも好きな時にセックスが出来る。
- 3人の男性の内1人(No.3)は、セックス以外でも女性の面倒を見る。彼女が抱える様々な問題を解決しサポートする。セックスは、No.1が見ている前だけに限り、女性とセックスが出来る。
- 4人のメンバーが一緒にいる時に限り、上記のルールは無視され、No.1も女性と好きにセックスが出来る。No.2、No.3もそのセックスに参加することが可能。
てな内容。完全に乱交をゲームとして楽しむ為にこれらのルールが設けられたのだが、その理由は、やっぱりみな人間。個人的にその時々の女性への思いもまちまちだし、時には好きになってしまう事もある。その場合嫉妬が必ず生まれるので、それを回避する為に、ルールが厳密に定められていた。通常その女性への思い入れが一番強い男性がNo.1役を担う。だから一番嫉妬する可能性が高い男は、乱交以外で女性に手が出せない。
シェーラは突然3人の前に現れた。昨日までロチェル(Rochelle)という女性がゲームメンバーだったが、忽然と姿を消した。3人の男性の中で一番困惑したのは、クイン。なぜならクインはロチェルを愛していたから。突然姿を消したロチェルに動揺が隠せない。一方スミスは、いきなり現れたシェーラが気になって仕方がない。ブリックは、ロチェルもシェーラも、特に嫌いでもなく…。
3人の男がいきなり同時に1人の女を好きなるとかって、やっぱ普通じゃ考えられないよね。この本は3人の男それぞれの女性への思いはバラバラで、それがやっぱり読んでて自然。
乱交セックスを完全にゲームとして楽しむ前提の話だから、乱交をロマンスに無理やり結びつけようとぜす、矛盾がない。
それに、ロチェルとシェーラの関係とか、何故ロチェルが消えて、突然シェーラが現れたのかとか、その疑問をストーリーの最後まで引っ張って、読者を飽きさせないし。
過去にゲームに参加してきた女性は、贅沢な生活を3人の男が送らせてくれるとか、単純にセックスだけじゃない、おまけの特権も得てた(だから3人の男に体を差し出す)。しかし、シェーラは、国会議員の1人娘。すでに地位も名誉もお金お持ってる。男3人からセックス以外でサポートしてもらう必要はない。
この設定もさ、普通、いくらエロ好き乱交OKと思う女でも、それだけじゃゲームは持続できない。だから金銭的なサポートも含んで、ゲームを楽しみましょうと。
所が、シェーラは見返り無しに乱交OK。
この疑問も、彼女の子供の頃の辛い経験が関係した、悲しい理由があるんだよね。
もちろんすぐにシェーラは乱交に同意するワケではなくて、その葛藤とかも面白かったし、突然姿を消したロチェルを忘れられないクインとシェーラの間に芽生えた友情とか、シェーラを独占したい感情が芽生えて、彼女を愛してしまったスミスの刹那い胸熱感とか。そんなカオスを仕切るブリックの安定感とか。コンテンポラリーの都会の今時なドライ感ある3人男の友情も良いし。
乱交を単純に楽しみましょう! という始まりが実は4人それぞれの思いが入り混じって、ゲームのルールが個々の登場人物の暴走を止める役割にもなって、とにかく練りに練られたストーリー。
最後は、ロマンスお約束、シェーラとスミスがハッピーエンドの運びも、とっても良かったよ。
この本シリーズで続く模様。楽しみだわぁ〜。

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