The Last Good Knight: The Original Sinners (0.8)

2015年12月11日 | BDSM, 泣き本, 洋書, 濡れ本, 総合評価 5, 胸熱本 | コメント0件

The Last Good Knight: The Original Sinners #0.8

Masterのソルン(Søren)のもとを3年前に離れたノーラ(Nora Sutherlin)は、Dommeとして、作家として忙しい毎日を送っていた。そんある日、キングスレー(Kingsley)が経営するSMクラブ、エイト・サークルでノーラは始めて目にする素敵な男性Subのランス(Lance)に出会う。

  • 胸熱度 100% 100%
  • 濡れ度 100% 100%
  • 泣き度 80% 80%
  • 総合評価 90% 90%

The Original Sinnersシリーズの0.8部目。この本は、5冊からなる短編本を1冊にまとめたBoxセット。読み始める前までは、5つの異なる短編集と思っていたら違うよぉ。1つのストーリー。5部からなる続き物だった。

DommeのノーラがSubのランスに出会った場所はSMクラブ。出会ってすぐにそのままプレイに雪崩れ込み、盛り上がった2人はすっかり意気投合。このままハッピーエンド!?かと思いきや…

きっと男のSubなんて、ナヨっとしてて、「女王様、僕をいじめてください」的なヘナヘナ君だと思っていませんか? (少なくとも、BDSMの世界を良く知るまでWet Rushはそう思ってた)

何を仰る、そこのお嬢さん♪

ランスは元ネイビーシールズ、怪我を負った事で除隊となり、第2の仕事がSMクラブのセキュリティーだった。除隊した今でも筋肉ムキムキのアルファっぷりが、一見Subとは思えない風貌。

でもさ考えてみて。あんなキツイトレーニングに耐えぬいて、死と隣合わせの危険地帯で、国の為に身を捧げる。それこそが彼のプライドであり正義。

これって、Subの精神じゃないか(笑)。

除隊した今は国のためではないけれど、誰かに自分を捧げ、もしもの時は自ら身を体して守り抜く、ノーラはランスといると守られている安心感が、彼はまるで騎士のようと表現してる。

そんな騎士ランスがたまたまBDSM世界を好む人間だったら。

ランスは大学時代、女性教授にBDSMを教わり、Subとして愛する女性に身を捧げる事が好きだった。その後ネイビーシールズ時代にバニラの一般女性と結婚して子供を儲けるが、妻との性の不一死で離婚してしまう。離婚時に彼の性嗜好を極端に攻撃され子供の親権を失ってしまった。

そしてSMクラブのセキュリーの仕事を始め、ノーラに出会った事で再びBDSM世界にのめり込んで行く。

ノーラもね、強く振る舞っているけど、チラっと見え隠れする本当の彼女の思いが分かるから刹那いのよ。ストーリーの中で、彼女は弱い言葉は発しない。でも本当のノーラの思いが読んでて自然と伝わってくる。そのテクニック、やっぱりティファニー・ライスにくい。

ノーラが今も昔もずっと愛してるのはソルン。でも愛しているからこそ、彼の聖職者としての立場を考慮し別れを決断した。もしソルンと一緒になる事が出来ないなら、他で幸せを掴もう。そんな努力が、作家としての成功だったり、Dommeへの転換だったり。しかし、いくら頑張っても無意識に感じる寂しさは薄まらない。時に寂しが募り過ぎて別れたソルンに会いに行く事もあるが、それはあくまでも一時的な事。

そんなノーラがランスに出会い、ソルン以外の男性との幸せを本気で考えた。ランスに首輪を渡し、パートナーとして関係を築く未来を本気で思い描いた。

なんも障害もないなら、幸せになればいいって思うけど、そうは行かないんだな。

ランスは離婚した妻の事は吹っ切れていたが、親権を失った子供の事だけは諦める事が出来なかった。子供を元妻から奪うつもりはないけれど、親として定期的に我が子に会い、父親として子供の成長を見守りたい。

そのために親権を得る裁判を起こそうする。

BDSM性嗜好が原因で親権を失ったのに、彼女のノーラが売れっ子BDSM作家で、最強Dommeと噂され、ランス自信もSMクラブで働いていては、明らかに裁判に不利。

ランスはまずは自信の周りを整理してから裁判に挑まなくてならない。

そのためにノーラは、自ら身を退くんだな。この別れのシーン、エロい。そして強〜〜〜烈な胸熱。

本当に相変わらず、まったくもって、ティファニー・ライスの言葉が美しすぎる。

おそらくこのストーリーは、ノーラがその後生活を共にする大学生のウエスリー(Wesley)に出会う前の話で、「うん、大丈夫。もう少ししたら、あなたは若い素敵な男の子に出会うよ。安心して」とノーラを励ましてる自分がいたりww。

ソルンもノーラとランスの事が気になり、2人の様子を見にわざわざノーラの家に行ったりする。なんだかんだいっても彼も人間。ソルンのベールに包まえたキャラから、時に彼の人間臭い所が見えたりすると、それが妙に萌えポイントだったもして。

今回始めてDommeのとしてのノーラの思いがたっぷり書かれている本を読んだ新鮮さと、彼女のソルンに対する思い、ランスへの恋心、期待を裏切らない安定感ある面白さ、文句なしの5スター!!

ちなみに、「BDSMが原因で親権を失う」という話は、実話に影響を受けて、ティファニー・ライスはこのストーリーを作り上げたそうです。

The Last Good Knight

日本語版The Original Sinners / 訳 清水 由貴子、藤峰 みちか (Amazon Japan)

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