The Viking’s Conquest

ドンローズ国の姫オレリー(Aurelie)は迫りくるバイキングの侵略に城を守るため男性騎士に混じり戦う覚悟を決めていた。しかし圧倒的な勢力を持つバイキングの攻撃に苦戦を強いられる戦いの中、侵略戦争に圧勝した戦利品としてバイキング王子、アンダース(Anders)に連れされれてしまうオレリー姫。その日からオレリー姫の人格は無視され性奴隷としてアンダース王子に仕える日々が始まった。
- 胸熱度 60%
- 濡れ度 100%
- 泣き度 10%
- 総合評価 50%
ちょっと前にTwitterで話題になったこの本。たまたま次読む本を決め兼ねていたのもあって、面白そうなので飛びついてみた。
実はすでに数日前に読み終わってたのだが、レビューを「どっちに持っていこうか」と悩み…ちょっと寝かせてみる事に。
「どっちに持っていこうか」って何って? それは後で説明するとして、当初はこの表紙のカッケーバイキング王子が姫を誘拐してBDSMロマンス繰り広げる、サラッとしっとりエロい本を想像してたんだけどね。いやいや…とんでもねぇ。
アン・ライスの眠り姫シリーズに匹敵するとんでもなくディープなBDSM。
とにかく朝から晩までスパンキング。でもスパンキングなんて可愛いもんで、羞恥プレイっていうの。完全にロマンスの域を超えた羞恥プレイは、非人道的この上なく、読んでて砂を食わされてるような、なんとも言えないわだかまりが耐え難い。
どんなに苦痛な思いをさせられたり、傲慢な注文をしたり、たとえヒロインを好きと気づいてなくても、ヒーローはヒロインに対して最低限、人として尊厳とか尊重を守ってくれれば許せる所もある。でも、この本でヒロインは完全にモノとして扱われてるのね。裸で床にうずくまりヒーローの足置きにされたり、ヒーローとその部下が酒を飲み交わすシーンでは、裸で四つん這いになりテーブルにさせられ、背中に置かれた酒をこぼしたと、その部下の目の前でスパンキング&手マン羞恥プレイ(しかもイク間際でおあずけ)。オマケに群衆の前で戦利品としての性奴隷だと、ヒロインを裸のまま練り歩かせたり。
特にヒロインは一国の姫だったからね。昨日まで生まれてこの方周りからずっとチヤホヤされてたのに、誘拐された途端人間以下の扱い。その羞しさつったら。
それでも唯一救いなのは、これロマンス本なのよ。だから王子も、姫を人間以下に扱っても惚れてるのがミソ。
姫もどんな羞恥プレイを受けても、アコソ濡らして王子を求めてる。どうして心は耐え難い屈辱を受けてるのに、体は王子を求めるのか、自問自答する姫の心理が頻繁に本の中に登場してる。王子もすでに姫に惚れてるから、2人だけのシーンでは、王子が姫をいたわり、エロシーンも超濃厚濃密でなんとも胸熱だし(王子アメと鞭の使い分け)。
冒頭の「どっちに持っていこうか」の意味だけど、あまりに耐え難い非人道的なBDSMに三行半突きつけて、「こんな本嫌い!ロマンスとしてありえない!」と言いたい所が、実際の所Wet Rush「この本好きだ」ww。「どっちに持ってこう。YES or NO?」答えはYES !
やっぱ、Wet Rushエグくてエロい本好きなのよ。
でも保証する。甘いロマンスを求める人には絶対オススメ出来ない。
最後は、それでも王子への愛を認め、彼の側にいる事を選択した姫と、数多くの非人道的扱いを謝罪してプロポースする王子と。お互い好きならお好きにBDSM街道突き進んで的なラストはロマンスの王道なまとまりで、やっとWet Rushの口の中の砂もなくなった。
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