Turning Back: Turning (2)

1年前に姿を消したロチェル(Rochelle Bestille)が当然戻ってきた。生後6ヶ月の子供を連れて。ロチェルを愛していたクイン(Quin Foster)は、嬉しい半面、困惑や怒り、複雑な心境に目覚めた。突然ロチェルが戻って来たのは、以前のように乱交を楽しみたいと思ったブリック(Elias Bricman)の思惑によるものだった。ロチェル、クイン、ブリックは以前のように乱交ゲームを再会したが、1年前とは違う心の変化が、それぞれに芽生えていく。
- 胸熱度 40%
- 濡れ度 100%
- 泣き度 30%
- 総合評価 60%
乱交ロマンスTurningシリーズ2部目。前回は男3人女1人の4Pの話。その中から、男女が1組のカップルになったので、今度は残る男2人と、1年ぶりに戻って来たロチェルの3Pストーリー。
このシリーズの面白さを説明するのが難しいなぁ〜。
確かにエロはエロいのよ。そこは文句なし。
でも乱交で1人の女性を複数の男性が好きになるとか、チープなおとぎ話と違い、登場人物それぞれの思いに温度差があって、乱交を通して人の心理をグッと引き出してる話。人のずる賢い面も、しっかり表現してる。
1年前ロチェルはクインを愛していた。そんなおり妊娠が発覚しロチェルはクインに自分の思いをぶつける。しかしクインはブリックと一緒にするロチェルとの3Pゲームに夢中で自分がどうロチェルを思っているか深く考えていなかった。それを失恋と勘違いしたロチェルは誰にも何も言わず姿消し、1人女の子を出産した。
一方クインはロチェルが居なくなって初めて、彼女が自分にとってどんなに大切な女性だったのか改めて実感する。時がたち子供が6ヶ月なろうとした頃、ブリックはロチェルの居場所を突き止め、ロチェルに戻ってくるよう説得する。
ブリックは何故ロチェルに戻って来るよう説得したか。
もちろん悲しみにふける親友クインを助けたい思いもあるが、一番はまたあの楽しい3Pゲームをロチェル、クインと一緒にしたかった。
ロチェルもクインの思いを立ち切れず、ブリックという別の男性付きでも、もう一度クインと一緒にいたい。
一方クリンは突然帰って来たロチェルに、嬉しいよりも怒りが湧き出た。彼女が居なくなってどんなに辛かったか、彼女の無事を心配して何日眠れぬ夜を過ごしたか、自分が父親である可能性が高い子供の存在を何故知らせてくれなかったのか。
ブリックは3Pゲームをまた再会出来る喜びに加え、自分が父親の可能性も捨てきれない子供への愛おしさが募り、クインとはまた違う形でロチェルに思いを寄せるようになっていき。
と、3人の思いがグルグル回る心理ストーリーが続くのよ。だから3Pエロと3人の心理以外派手な事件やプロットは何もないのよ、でも、読んでてジワジワっとくる心理描写がなんともいい。
A フス乱交心理をよ〜く表現してるねぇ。
そもそもゲームとして乱交を楽しむなら、完全に割り切ったドライな関係でないと成立しない。しかしメンバーの誰がが、特定の人に特別な感情を抱いたら、誤解や嫉妬が生まれる。登場人物は誤解や嫉妬はグッとこらえて冷静さを装っているけど、それはとっても危ういもので、綱渡り状態な3人の関係。
でも、そもそもクインとロチェルは愛し合ってるからね。しかも子供の父親が誰か判明したら、それはゲームオーバーの道しかない。それがこの本でのハッピーエンド。
夢見る乙女のロマンスとはほど遠いが、ジワジワ心理描写が妙にツボな、大人はエロチカロマンスでございます。
そして次の3部は、最後に1人残ったブリックの話。タイトルはそのままHis Turn(彼のばん)。ええ、最後に幸せになるのは、ブリックのばんだよ。と現在読書中。
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